14歳の誕生日、エマ・マーティンはいつも通る道の途中で見たことのない本屋を発見した。
好奇心に駆られて中に踏み込めば、彼女を迎えた店員は黒猫――だったはずのおっさん!
こうして魔法と出逢った彼女は異世界へトリップし、なにやら偉そうな炎の大精霊アグニラと出逢う。
うん、出だしから大騒ぎです。
様式としてはど真ん中な『不思議の国』なんですけど、テンポのいいライトタッチな地の文章に加えて、エマさんやアグニラさん始めとする登場キャラがもれなくテンション高くてパワフル!
なにせ作品のキャッチからして「妾は二度と上空から高速落下致しません」ですしね。
期待どおり、キャラ総がかりで王道ジュブナイルをにぎにぎしく盛り上げてくれるんです。
物語ってほんとジャンルや設定だけで定まるものじゃなくて、その内で生きるキャラ次第だなぁと実感します。
というわけで、楽しいお話をご所望の方はぜひご一読くださいませー。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=髙橋 剛)