第47話

憑依者の生き霊と、生き霊の魂が、融合する可能性について。十分ありえる。      悠歌の愛している彼氏に、悠歌を愛している想いが、だぶって、ストーカーの悪霊も、彼氏の魂に、のっかり、生き霊としては、じつは、彼氏の、生き霊になっている・・・・と  するならば、生き霊を、消したり、殺したり、払うならば、むしろ、彼氏が、危険だ。生かすことも、殺すわけにも、いかない。十分に、慎重に、とり扱わなければ。      彼氏の生き霊なら、むしろ、歓迎だ。ただ、生き霊は、呪縛なんで、重くて、苦しい。でも、彼氏が、なにを、伝えようと、しているか 分かろうと しよう。       おなじように、彼氏だって、自分と同じ、呪縛のなかだ。             自分を好きになってしまった、ために。巻き込まれて。被害者だ。ある意味。    その彼氏に好きになられて、苦しむわたしも、また、被害者だろう。         ただ、くるしみは、愛のしるし。その苦しみの名前は、愛。 苦しみのなかに、いるのは、愛のなかに、いるのと、おなじ。    それなら、もうすこし この愛のなかに  いたい じつは 居心地が よくて    じつは 心地よかった。とおくで、自分をなでる音がして。              生き霊の目的は 復讐だ。        おなじ 思いを させてやろう     そして 自分と同じ 想いを まんまと   体験させる ことに 成功した。    そんな わたしの 見解だ。       この恋はすばらしい。すばらしく、幸せだった。なかなか、ない、ありえない、ありがたい、できない 恋だ こんな、恋が できたなんて、光栄だ。じっさい、この恋の期間ちゅう、は、わたしにとって、人生で、いちばん、好きな、自分の、居場所であって、自分のタイムだ。              つまり ・・・・わたしが、ストーカーに あげたもの。 それを、うらんで、返してきた、その恋で、わたしは、しあわせだった。なら?  復讐は、しっぱい、では???そいつは、言っていた。ぼくは、たくさん、投資した。きみに、投資したんだ。利益が、出なかった。見返りに、きみは、ぼくに、支払ってない、と ・・・・・。上等な、言い分である。勝手に好きになり、勝手に投資し、むくわれなかったなら、わたしが、詐欺だ、そうだ。わたしなら、こう、思う。好きにならせて、くれて、ありがとう って。      結果や、ましてや、見返り??など、いらない。たくさん、幸せにしてもらった、って。わたしなら、そう思う。        実際に、たくさん、しあわせに、なったからだ。  たしかに、実らないことは、辛い。でも、それは、彼のせいじゃない。彼からは、想われて、いた。すごく。すごく。すごく。世界一。宇宙一。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る