5-7 キュクロテル散策

どうも焔です。前回、キュクロテルに着き街の散策に向かうところです。




キュクロテルの街並みは、ベルスターに似ており、中心に噴水があり噴水から十字にメインストリートが伸びている。


俺は今、正門の近くにおり、中心の噴水に向かって進んでいる。


ストリートには出店が多く出ており、色々なところから鉄板焼きの匂いや肉の焼く音、野菜などを売る声が聞こえる。




「どこの世でも首都は、栄えてるんだな」




とりあえず適当な店で串焼きを買い、噴水の方へ向かう。


客引きや通行人、馬車などで道は、いい感じに埋まっており日本では、感じられない異世界感を醸し出している。




「よーし、噴水到着。それにしてもおっきいなぁずっと眺めていても飽きそうにないな。」




街の中心にある噴水は、四段式になっており中心から天に向け水が勢いよく噴き出しており、1段目から2段目へ、2段目から3段目へときれいな水のベールを作り出している。


4段目では、カモのような鳥の親子が、列をなし生活をし、周囲では、出店に餌を集るように鳥がいる。




「この風景だけ見ると昔行った。千里山を思い出すな。」




日本に居た時に、有名な肉まんが食いたくなって大阪に行ったときに、見た千里山第一噴水に雰囲気が似てるな。あそこは、駅の近くということで、結構交通量があったからだとは思うけど…




「そういえば、日影が何か俺の好きなモノがあるって言ってたが何だろう?」




最近、和食を食ってないからそっち系なら嬉しいんだがな…ラーメン食いたい・焼肉したい、たこ焼き食べたい…




「まぁ歩いてれば見つかると思うし、今は、今晩お邪魔する場所でも拝見いたしますかな。」




俺は、空間遮断・光彩変化などを使い周囲から認知されないようにし、魔王城の方へ進んでいく。




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蝋燭の明かりだけが辺りを照らす薄暗い部屋。


書斎の様に本棚に囲まれて机が置かれており、机の上にはいくつかの本とメモとペンが置いてある。


そんな不気味な部屋に一人の女性が居る。


その女性は、机と椅子が有るにも関わらず本棚を背もたれにし本を読んでいる。




「?今、強い魔力の使用があった気がする、感覚的に私たち側じゃないと思うし、ちょうどお腹が減ってたから街に行こう」




女性は、そう呟きながら本を閉じ体を起こすと、指を鳴らす。すると景色が一瞬にして変わり噴水の前に現れる。


だが、そこにいた誰も女性のことを認知しては居なかった。


「面白そうなことが起きそうだな。」


女性は、魔力の感じた方へ向かった。


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焔の知らないところで運命の歯車が動き出す。


それは、世界的事件になるかもしれないし、身内話で終わる小さなものかもしれないものだが確かに言えるのは、焔に問題が必ず降りかかるということだ。

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