1-6 移動中なう

 どうも焔です。現在香蓮と一緒にダンジョン実務訓練集合場所に向かってます。

 到着したらたぶん男たちの殺意の目に晒されるんだと思います。


「焔さん一つ質問なんですが今回の訓練で何かしでかす気ではないですよね?」

 香蓮が立ち止り俺に質問をしてくる。なんでだろう疑問に(威圧って見えるんだけど

「多分何もないと思うよ。ただ場違いな何かが起こらない限り」

「??場違いな何かとは何でしょう 後焔さんそういうのをフラグというそうですよ」

 へぇ香蓮の口からフラグなんて言葉が出るとは驚きマン

「焔さん今変なこと考えませんでしたか?」

「そんなことは無きにしも非ず。それより場違いな何かって例えば居るはずのない魔物がいるとか。急に魔族が襲ってくるとかがあってみんなが逃げれない状況になった場合人柱になろうかと思ってました。」

 俺は思っていたことを率直に言った結局強い魔物や魔族が出たときに俺のステータスは露見すると思うし香蓮に隠す程のことでも無いと思ったからだ。

「香蓮さん変な顔になってるよ。多分いろんな葛藤があると思うけど悩まなくっていいよ多分俺が死ぬことは100%無いから」

 香蓮は剣術訓練や魔法訓練などで俺の実力を知っているから大丈夫と思いながらも、もしを考えすぎて十面相している。


「ですが焔さん。もし、焔さんが死んでしまったとき私は知りながらもクラスメイトを見殺したことになります。」

「はぁもうめんどくさいし。香蓮さん正直に言います。俺ステータス的にも多分技術的にも香蓮さんよりも強いんで大丈夫です。」

 他人が聞いたら自意識過剰乙とか言われそうだが実際ステータスだけを見ると焔が香蓮に負ける可能性は皆無である。

「アナライズが効かなかったときから薄々気付いてはいましたがそれでも私は焔さんに危険なことをしてもらいたくありません。これは私の我儘ですが譲る気はありません。」

 実際香蓮はアナライズが効かなかった時からクラスの中で焔が一番強いと確信していた


「今後危険なことをしようとするなら私が安心して焔さんなら大丈夫だと思えるようにしてください。簡単に言うと危険なことをしたいなら私を倒してからにしてください」

「香蓮さんが安心又は大丈夫だと思えるようにすれば良いんだよね。それってどんな手を使ってでも」

 香蓮の覚悟を理解し大丈夫と思わせるのが一番楽だと気付いた。

「どんな手を使ってもいいです。それが私を殺すことでも押し倒してレイプすることでもいいですよ(クスクス」

「冗談でもそういう下品なことは言わないの。でも香蓮さんの覚悟も分かったし俺も本気を出しますか」

『スキル「リミットブレイク」・「縛りプレイ・解」を入手しました。』

『焔 縛りプレイ・解は消費スキルで1回だけステータスを戻せるよ』

 くそ神今回出番ないと思ってたのにいい時に出やがってでもこれで突破口が見えた。

『「グッジョブ今までで一番神ポイことをしたな」』


「仕方がない香蓮さん今のうちに謝っとくごめんね。…それじゃあ行くよ」

 俺は少し香蓮から距離を取り。詠唱破棄を使い縛りプレイ解を発動させ速攻で接近した。

 香蓮は反応できず動かない絶好だと思い俺はそのまま

「チュッ」

 キスをした。香蓮の顔を見ると唖然としていた未だ処理が追いついていないようだ。

 それはそうだ普通通りたかったら俺を倒してから行けと言われ相手にキスをするとは誰も思わないしかし今回に限りこれが最大の攻撃になる。

 香蓮が動き出す前に俺は唇を離し香蓮の後ろに回り抱きしめ耳元でつぶやいた

「安心しろ俺は絶対に負けないし死んだりしないそして必ずもう一度お前の前に現れてやる。多分その時には問題は解決してるとは思うがな」

 香蓮は俺の言葉を聞き肩を震わせていた。それは急にキスをされ処理の追いつかないうちに後ろに回られて耳元で呟かれたら誰だって泣きたくもなるだろう。


「…はい…焔さんの実力はわかりました…これなら私も安心できます…ですが他にも問題が出来てしまいました。」

 香蓮はか弱く途切れ途切れに返事を返した

「問題って何全部解決してやる。」

 俺は断言した。いや違うな断言してしまったのほうが正しいなこの後言われる言葉をわかっているのなら多分俺は断言しなかっただろう

「問題とは私が焔君を…好きになってしまったことです。」

「ふぇ~」

 香蓮は告白とともに顔を上げたがその顔は緩み切っていた。目にはハートが浮かび、口は緩み口端から少し涎が垂れており、顔は紅潮していた。いわゆる発情期のメスの顔をしていた。


「うわ下ネタ概念の生徒会長みたいな顔になってる。」

「そんなことより先ほど全部解決してくれるということは告白はOKってことでいいですよね」

「待ってストップ落ち着こうか。わかった他の問題。この世界の問題を解決したらその時返事を出そうそれでOK」

「わかりました不本意ですがそれでいいです。ですが気を付けてくださいね乙女の本気はすごいですよ多分一年以内に問題を解決して見せます。」

 すごく苦い顔をしながらも香蓮は許可を出した。

「香蓮さん今思ったけど時間大丈夫??」

「…あっやばい走らないと間に合わないわ」

「なら走りますか」

 よかったこれで現状逃げることができた。


 ~焔・香蓮ダッシュ中~


 焔と香蓮が一緒に走りながら集合場所に来たことにやはりクラス全員の殺気が集まった。違ったのは男だけでなく女からの殺気も有ったところだ。

「遅れてすみませんちょっと焔さんといろいろしていたら遅れてしまいました。」

「ぶっ…香蓮さん言い方ってものがあるでしょ」

 香蓮の爆弾発言をした。

「香蓮さんだなんて他人事のようにさっきのように香蓮と呼んでください」

「だーかーらなんでそう油を注ぐことを言うのかなさっきの無しにするよ」

「なら先ほど焔さんが私にしたことを皆さんに言いますよいろいろ脚色して言いますよ」

「すみません俺の負けです。なので言わないでください。後あれを脚色して話されたらクラスメイト全員に殺されてしまいます」

「まあいいです。二人だけの秘密のほうが背徳感があって素敵なので」

「ノーコメントで」

 疲れ切ったので流れに任せることにした。


「ちぇ~つれいないですね。それよりすみません訓練の話をします。」

「「えぇぇ~~」」

 話の続きが気になって仕方ないようなクラスメイトを置き去りに話を始める香蓮だった

 自由人だな~


『焔~でどうするの香蓮ちゃんのこと』

『「まだ決めてないでも俺を愛してくれても俺の中身を知ったら多分引くだろうだろうそれぐらい俺は壊れている。」』

『知ってるよ。だって俺はお前だしそうさせたのも多分俺のせいだし』

『「どういうことだ」』

『それはまだ知らなくって良いことだよ』

「ではこれで連絡事項は終わりです。質問のある人はいますか?」

 焔が神といろいろ話していると情報を言い終えたのか香蓮が質疑応答を始めた


「はーい、さっきの焔がやった事って何ですか?」

 一人のクラスメイトがダンジョン攻略に関係のないことを聞いた。

「それはですねフフ私の初めてをキャッ(紅潮」

「分かりました。香蓮さんクラスメイトが一人減りますが許してください。焔ごるあぁぁちょっと表出ろお前を殺す。」

「あ゛あん(ぼわっ」

 クラスメイトの暴走でイラっとし炎魔法を仄めかせた

「私のために争わないで」

「はぁ今後巫山戯た事ぬかしたり巫山戯けた事したら殺すから覚悟しろよ。」

『スキル「威圧」を手に入れました。』

「あと香蓮に変な事しても殺すから。俺が先約としているから覚えとけ。」

「すみませんでした。」

「分かればよろしい」


「焔さんがハァハァ焔さんが先約って言ってくれた。先約ってことはもうOKってことじゃないですか」

 クラスメイトは焔の威圧に委縮してしまい当の香蓮は焔の言葉にトリップしていた。

「ほらぁお前らのせいで香蓮がトリップしてるじゃねえか。こういうやつ治すのめんどくさいんだぞクソども」

「あれ?焔ってあんなキャラだっけ??」

 焔のキャラの変わりようにクラスメイトが困惑している

「俺のキャラなんて毎時間変わるからそんなに驚いてたら体が持たんぞ。そんなことより、香蓮いつまでトリップしてるんだよ。もう質疑応答が終わったならダンジョンに行くぞ。」

「はい。分かりましたっでは行きましょう」

「「えぇぇ~」」

 香蓮の変わり身の早さに戸惑いながらも置いて行かれないように着いていくクラスメイトと今後の事に悩みを感じながらも香蓮の横を同じスピードで歩く焔であった。


『「俺って女難の相でもあるのか」』

『本来は無かったけど面白そうだからそういうようにした。』

『「原因お前かよふざけるなよ」』

『だって神だよ何でも出来るに決まってるじゃん何なら今から魔王様を出してもいいんだぜ』

『「やめろ、めんどくさいだろ」』

『やっぱり焔は面白いや。そこで「めんどくさい」って言葉が出るところが好きよ。普通「怖い」とか「まだ死にたくない」とかが出るのに』

『「普通に考えてみろ今ここで魔王が出たら香蓮達が戦おうとすると思うが王女の話からすると魔王自体は何も行動を起こしてないし多分魔王自体は戦う気が無い気がするんだよね。そうするとめんどいだろ」』

『焔の思考力はほんと神レベルだと思うよ何をどうしたら核心に近い答えが出るのかなぁ。まあ今までの生活を見てたから分かるけど一般人にはそんな考え方できないよ』

『「俺は俺で一般人は一般人だろそこは今まで見てきたお前が一番わかるんじゃねえか今更俺は一般人だなんて言えるかよ」』

『そうだけどもう少し異世界を楽しもうぜ』

『「楽しむために問題解決しようとしてるんだろまあもう少し気を抜いて行動する気だけど(俺基準で)。」』

『おい()中身見えてんぞ』

『「見せてんだよ言わせんな恥ずかしい」』

『お、おう楽しそうだしずっと見てることにするわ』

『「楽しませてやるから見てろ」』

 脳内での長話をしている間横では香蓮がずっとにやにやしていた。


「香蓮なんでにやにやしてるんですか?」

「だって焔さんが…私より強い人が先約って…きゃっ」

「はぁ、それって香蓮より強ければ誰でも良いの」

 俺は今まで疑問に思っていたことを聞いた。正直俺より強ければ良ければ俺が認めた奴をシゴいてそっちに移そうと思っていた。

「そんな訳ないじゃないですか。正直言いますと私召喚される前から焔さんの事狙ってたんですが焔さんに告白すると迷惑かかっちゃうと思いまして我慢してたんですがあんな事をされるだなんて」

 意外なことに高校生活の時から狙われていたみたいだ。仕方ないし覚悟を決めておくか。


「お前たちもう少しでダンジョンに着くぞ」

 騎士長の言葉に前を向くとそこには補強されている洞窟の入り口みたいなものがあった。

「ここがお前たちの挑戦するティーシ宮だ」

 ティーシ?ティーとシ…!!


『「おいバカ神お前もしかしてアレのダンジョンか??」』

『さあ??実際に見れば分かるんじゃない正直俺にもわからんけど今回のダンジョンは俺の管轄じゃなくってもっと上の神の仕業だから。でも多分焔の考えてるので合ってると思うよ俺もそう思った。』

「香蓮少し良いか?」

「どうしました焔さんそんな怒っているような顔をして??」

「もしかしたらというか確実にこのダンジョンで強敵しかも今の奴らだと多分確実に死人が出るであろう程の強さの奴だ。」

「なぜそう思うのですか?焔さんがこの世界の事を知ってるとは思いませんしこのダンジョンも新しく情報が全く無いらしいので。」

「俺も確信が持てるわけじゃないけど俺の中の知識からするとこのダンジョンに日本の神格を持っている敵がいる気が「香蓮と焔何を話しているんだ行くぞ」」

 騎士長の言葉に焔の声がかき消された。

「さっきも言ったが。確信が持てるわけでもないし、しかも最悪俺が行けば多分勝てると思うから香蓮は俺が消えた後のことを考えておいて」

 香蓮は俺のセリフに苦虫を噛むような顔をしながらも頷いた






 人物?紹介

 今回は神です。

 ステータス

 名前 日影

 種族 神 (無性 焔が望めば男にでも女にでもなる)一応子供を作ることも可能

 ステータスは自由に変えられる。


 紹介

 焔の頭の中にいる神、正体は作者の分身。だから大半の事は知っているがネタバレになる部分や謎解きの時などの答えは知らない今回のダンジョン名もネタバレになるために知らない。

 作者の分身だから結構な焔贔屓。焔がほしいと思ったスキルをホイホイ与えてしまうただし面白そうという理由で縛りスキルを勝手につけるなど結構やんちゃ 今後のカギを握るキャラの一人

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