透明な小説 -1

ええけつの朝


ええけつの穴に入り込む冬の寒気•一年を通じこのわずかな時期しか食べられない超貴重な牡蠣•私たちの側から少しずつ滝を汲みにいくにつれてdisposeしていくのだ•ちょっと待って•透明な小説を書いているから•水の中に•触れるときに•新しいことばが新生し•飲み込み•排雪するということから生まれるまた生まれる生まれる産まれはる•とても優雅なすっぴんのことばで•桜餅のように包み込んだうつくしい肌•kick assしていく都庁の磁束帯から•開善寺の夕景に先立って突き落とす•荒地の恋•荒地の愛•愛というものは本質では恋と変わりない•なぜならプリズムで分光すればすべて等価だから•カポーティをすすりながら冷たい血の中に灌ぎ込まれる蓬の粉を奥歯で噛む•六千四百万の野間宏が駆け巡る•六千七百万のトランプがバラける•中間選挙の結果次第ではやむおえない政府封鎖•マカロンが食べたいときはだから静かに死んでいかなくてはならない花のことを想う……•ジャスミン茶のぬくもりを黒煙のような蒸気から感じている•……あるいはまた蕎麦屋ですすられる音のような沙汰のなさが求められるのかもしれず•番宣ばかりするチャンネルを切り替えるように死後を想う•どうか私たちの生活がかかやくプリオンとなって•神々の擬餌になりますように、かかやくかかやきになりますように

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