透明な小説 5
ザザ……ザムザ……ザムザ……数珠つなぎになった物語……数珠つなぎになった物語を……再構築せねばならない……あえて言うならばそれは地球外からの監視者からのメッセージなのだ……かつて路人(訳者注:これは魯迅の間違いではないだろうか)が『狂人日記』に遺した言葉に、「子供を救え……」というものがあったが、今まさに我々に求められていることもまた……(訳者注:この辺りから文書が掻き消えて読み込めなくなっている。コンピューター側の読み込み能力の不足のみならず、我々技術翻訳者の解析能力の不足も存分に飲み込むべきであろう)……に存在し、それならば、それならばこそ、ここに書かれていることは、未送信メールに書き連ねた恋愛の手紙、もしくは、薄くて透明な紙に書いたメタフィクションとして読まれるであろうか……いずれかの選択肢を考えなければならないだ……ろう……。
……この物語は次の……章に分かれる……。第一……が、物語の核となる青天井の紙の価格であり(訳者注:これがために物語は透明な紙に書かれることを強いられねばならなかった)……第二章が、これを好機と見た投資家たちの陰謀策謀の類であり……(訳者注:これについてはほとんど何も書かれていない)またさらに第三章においては……こうした状況を素描するにあたってなぜこのような形式が選ばれたのかに関する説明が延々と続く……(訳者注:これ以降は解読不能な箇所が延々と続くのだが、それをいちいち表現していたのではキリがないので次のような形で置き換えることにする……あたかも数式を置換積分するかのように)
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