悪炎使いと冒険と

@yuu3421

第1話 クライと魔法と

木々に囲まれた田舎生まれの少年。名前はクライ。

クライは近くの河原で村の様子を確認した後に休憩をする。

「ふぅ~。やっと撒けたか。しつこいな~まったく」

川の流れる音が聞こえる。

木々が風に揺られざわめく音が聞こえる。

動物の鳴き声も聞こえる。

草木の匂いもする。

そして……おっさんの声?

「待たんかークライ。今すぐ戻って働かんかー」

「やべばれたか」

クライは軽々と体を起こし、近くにある森に駆け込む。そのまま森の中を走り追いかけてくるおっさんが追いかけてくるのをやめたのことを確認してくらいは足を止める。

「ったく魔法体質系の俺をこんな田舎の平和な村から出さないとか宝の持ち腐れだっつーの」

魔法というものがこの世界には存在する。

それは今は世界最大都市フロックスでは日常生活においてあたりまえのように利用されているもの。例えば食べ物を冷やしておく冷却庫、逆に温めることができる加熱庫などそれは基本的には生活を便利にするような魔法の道具がほとんどだ。中には白魔導や黒魔導といった対象を癒やしたり、傷つけたりするものもある。そしてそれは魔獣を倒すことに用いられる場合が多い。魔獣には普通の剣や銃はよほど威力の強いもの出ないと魔獣に傷つけることができない。その魔法をまとった剣や銃弾も売買されている。

しかし例外な魔法もある。魔導書だ。魔導書とは使用した人物に魔法を道具としてではなくその身に魔法を宿して魔法を魔法としていつでも使えるようになる本のことだ。その魔導書の強大な力は誰もが使えるわけではない。魔導書を見て魔法をその身に宿すことができるのは5000人に一人と言われている。そして魔導書は使うまでどんな能力か分からない。そして大陸に一人いるかいないか世界でも5人といない生まれたその瞬間から魔法の力をその身に宿している子供たちが存在するといううわさもある。

それがこの平和な村で生まれ育った少年クライである。




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