第10話 1節 アトランティスの最期(9)
ジリュウの中で二人の話を聞いていたミウが、ヒロに問いかける。
「
「うん、我々の宇宙から影宇宙に移って、その中で上昇した後で我々の宇宙に戻ったら、こちらの過去に
ヒロが
「でも、影宇宙の高さ方向とこちらの宇宙の時間方向が一致してるのは、なぜなの?」
ミウと同じジリュウの中にいるマリが
「この宇宙は、十一次元時空の中で四次元時空の宇宙になった。一次元の時間の流れと三次元の広大な空間のほかの七次元はこの宇宙の中では広がりを持たないんだ」
「十一次元って想像できないけど、タカハシ先生から聞いたことだろう?」
ケンがひやかすと、ロンはケンを無視してマリに話しかける。
「マリ、少し難しいけど
「うーん、難しすぎてロンの声が子守唄に聞こえるよ」
マリが眠そうに言うと、ロンがあわてて説明を続ける。
「もう少し我慢してね、マリ・・・。二つに割れた後、この宇宙と影宇宙は別々の三次元宇宙として進化したんだ。その進化の方向が、影宇宙の高さ方向とこの宇宙の時間方向が一致するような方向だったんだ」
「ロン、もうマリは眠っちゃったよ。目に見えないものを無理やり想像すると、私も眠くなるよ」
ミウが笑いながら、ロンの話にブレーキをかけた。
「父さんなら、もっとわかりやすく教えてくれると思うけど、サーヤ、父さんと話ができる?」
タリュウの中にいるヒロが、シリュウの中のサーヤに声をかけた。
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