第1話 ようこそ魔王温泉へ5 ~始動、リア充爆発作戦~
○魔王山・山道
ユウ達はモンスターと戦っている。
ユウ「せいっ!」ズバァ
炎人A「グボファー」
フィメナ「フンッ!」ドシュッ
炎人B「ケンプファー」
山男たちが突撃する。
「「おりゃあーー」」
ボコボコボコ
炎人達「「ボワーー」」
炎人達を倒した。
フィメナ「ハァハァ、地元の人の協力があるとはいえ魔物が多すぎる」
ユウ「ふぅー、そうね、山男さん達にもケガ人が出てるみたいだし……」
山男たちのケガを治療したレイスがやってきた。
レイス「やれやれ……ここでお知らせです」
ユウ「なによ」
レイス「ワタクシ、魔力が切れました……帰っていいですか?、いいですよね」
フィメナ「嬉しそうにいうな……まったく、どうする一旦出直すか?」
ユウ「……さっきからイヤな感じが強くなっているのよ、私が様子だけでも確認してくるわ」
フィメナ「そうか……わかった私も行こう、レイス殿は皆さんとここに残っててくれ」
レイス「えぇー帰っちゃだめですか?、魔力ゼロなんですよ」
フィメナ「これを飲め?」シュ
フィメナは魔力水を投げ渡した。
レイス「あらー、こういうの持ってましたか」
フィメナ「それで文句はないな……ユウ君、君もだ」
フィメナは魔力水をユウに渡した。
ユウ「私は大丈夫……」
フィメナ「さっきから戦い続けだろう、遠慮するな」
ユウ「ありがとう、助かったわ」
キュポン、ゴクゴク
ユウの魔力が回復した。
フィメナ「よし、しゅっぱ……」
グラグラグラグラ
地震だ……さっきより強い。
「うわー」、「キャー―――」
フィメナ「キャーーッ!!、あ……、ゴホンゴホン……またか強かったな」カアア
レイス「まるで少女のような悲鳴でしたね」
ドゴンッ
フィメナの肘がレイスの鳩尾にめりこむ。
レイス「ギャフ」
フィメナ「おっとすまないバランスが崩れた(棒)」
ユウ「上見て」
フィメナ「なに?」
ゴオオオ
山頂から大量の噴煙と炎もちらちらと上がっているのが見えた。
フィメナ「活発化しているのか?、一体何が……」
ユウ「急ぎましょう」
ユウとフィメナは山頂へ向かった。
○火口付近・リア充爆発作戦会場
炎人たちが集会をしており、演壇の上から全身鎧の人物が話している。
ヨロイ男「ついにこの時がきた、爆発の時だ!」
「爆発」、「爆発」、「爆発シロ」
ヨロイ男「色気づいたオンナ、下心で鼻の下ののびきったオトコ、そんな奴らのカップル!、そうリア充どもを一掃するときが!」
「オノレリア充」、「リア充爆発シロ」、「末永く爆発シロ」
ヨロイ男「そんなリア充どもの巣窟であるあの忌々しい温泉街を滅ぼす手筈が整った」
「「ウオオオオオオ」」
○岩陰
ユウ「なにアレ……バカ過ぎて、頭イタイ」
フィメナ「あいつが化物の親玉のようだな」
○リア充爆発作戦会場
ヨロイ男「思い返せば俺はあのリア充どもの巣窟で肩身の狭い奴らからひとりひとり嫉妬の炎を絞り出してやった、そうお前達だ」
「ファイアー」、「ファイアー」、「嫉妬ファイアー」
ヨロイ男「そうして、この火山に少しづつくべて火山をひそかに活性化させていた……実に手間と時間のかかる作業だった、本当に長かった……くぅ」
「うおー」、「将軍」、「……うぅ」
ヨロイ男「しかし俺はやり続けた、リア充どもを倒すその日まであきらめることはないと、そして幸運が訪れた、いでよ大炎人」
ドドォン、ドドォン
演台の後ろには洞窟があり、そこからひときわ大きな炎人が2体あらわれた。
大炎人1号「リア充はいねがー」
大炎人2号「バカップルはいねがー」
「「オオオオオ」」
ヨロイ男「昨日のオトコからこんなにも巨大な嫉妬の炎が得られたのだ!、こいつらが居ればすぐにでも火山を爆発させれるだろう、今すぐにでもだ!」
「イエェーイ」、「爆発爆発」、「リア充爆発」
ヨロイ男「爆発で吹き上がった溶岩はたちまち麓のリア充の巣窟を焼き払ってくれるだろう、そして主の封印も解かれ、我々は新たなステージへと到達するのだぁ!!」
「「ウオオオオオオオオオ」」
ヨロイ男「さぁ行け、大炎人1号火口へ飛び込むのだ!」
大炎人1号「ボッ……?、火口?、無理無理この高さじゃ死にますよ」ブンブン
ヨロイ男「なッ、最近の若い奴は!、聞いてなかったのかお前が飛べばあのクソ爺にも一泡吹かせられるんだぞ」
大炎人1号「オヤジ……あんの……、おらー行ったらぁー!、くたばれエロオヤジ!!」
バッ
大炎人1号が火口へ飛び込んだ。
「「ワアアアア」」
ドボーン
大炎人1号「どわあああ!あっちゃああ!!あつつ死ぬ―」ゴボゴボ
大炎人1号は溶岩に沈んでいく。
ドドォーン、グラグラグラ
地震だ、さらに火柱が吹き上がり溶岩が火口の高さまで上昇してきた。
「オオ―」、「オオ―」
○岩陰
ユウ「あんなことで火山を噴火させようなんて……むちゃくちゃだわ」
フィメナ「いいい行くぞ、とめなければばば」ガクガク
ユウ「そろそろ地震ぐらい慣れて」
○リア充爆発作戦会場
ヨロイ男「ボファファッファファッファ、さぁ仕上げだ2号よ飛び込め!!」
「ウオオオオオオオオ」、「爆発爆発」、「リア充爆発」
大炎人2号「……いや、パスで」
ヨロイ男「ぅオイッ!」ガク
大炎人2号「だってさっきの1号どうなったの?、死んでんじゃん、無理無理無理、オラぁ死にたくね」
ドスドスドス
大炎人2号は逃げ出した。
ヨロイ男「かぁー、本当に最近の若い奴はぁっ!!、モノども捕まえて奴を火口へ放り込め!」
炎人達「「シャーーー」」
大炎人2号「やめろ―!、ボワーー」
「えっさほいさ」
大炎人2号は全身を炎人に掴まれ火口へ運ばれていく。
フィメナ「まてぇ、そうはさせん」
フィメナとユウが岩陰から飛び出した。
ユウ「”雷撃”」バリバリバリ
魔法の電撃が炎人たちに襲い掛かる、と思われたが雷は進路を変えてヨロイ男に吸い込まれた。
バシャ―ン、バリバリ
ヨロイ男「うおっ!?、びっくりした」
ユウ「なに!?」
フィメナ「吸収された!?」
ヨロイ男「ボファファ、これは『吸魔の鎧』だ魔法は効かんぞ」
ユウ「まさかそんな物……」
フィメナ「貴様が頭領のようだが、何者だ!」
ヨロイ男「我は……」
ユウ「”重雷撃”」
ドンガラガッシャーン、ドドォン
ヨロイ男「どわーーー」
フィメナ「おいおいユウ君よ」
ヨロイ男「お前……途中だぞ、普通攻撃するか!?」
ユウ「……全然興味なかったから」
ヨロイ男「ちくしょう、これだから最近の若い奴は、ちくしょう」
ユウ「それにしても本当に魔法は効かないのね」
フィメナ「この数を魔法無しではきついな」
ヨロイ男「ぐぬぬ、お前たちはとっととデカブツを放り込めー爆発させたらこいつらも一毛打尽だ」
「しゃーー」
ユウ「あーあ、時間もないわね」
フィメナ「よし、私がコイツを倒すからユウ君はあっちの奴らを引き止めてくれ」
ユウ「わかったわ」
ヨロイ男「俺を倒すだと?、バカを言うな”大火球”」
ボォオン
巨大な火球がフィメナを襲う。
フィメナ「フンッ」ズガガガッ
フィメナは足元の岩石を弾き飛ばして火球を相殺する。
ボッボボォン
ガキィン
ヨロイ男「ぐわッ」
弾き飛ばした岩石の一つがヨロイ男の兜を弾き飛ばした。
フィメナ「バカを言うのはどちらかな?、っとやはり人ではなかったか」
ヨロイ男の顔は燃え盛る骸骨だった。
ヨロイ男「なんつー攻撃だ、それがオンナが使う技か!?」
フィメナ「……うるさいっ、とにかく王国騎士団王女付近衛兵、フィメナ参る!」バッ
ヨロイ男「俺は嫉妬団団長、炎魔将軍だ!、嫉妬ファイアアア」ゴォオオオ
炎魔将軍はフィメナにまとわりつく炎を吹き付けた。
フィメナ「うわぁ、なんだ!?、ドロッとまとわりつく」バッバッ
フィメナはマントを振り払い炎を振り払う。
炎魔将軍「フフフ、妬み嫉み……嫉妬こそが我が炎我が力、嫉妬パワーを食らうがいいっ!」
フィメナ「はぁ……どうして私には面倒な奴ばかり寄ってくるんだ」
○火口近辺
ユウ「ハァ!」
ユウのつるぎのまい!、炎人たちを斬りつけながら大炎人へ迫る。
炎人「”大火球”」ボボォン
ユウ「”魔防へ”……(ダメ魔力を温存しないと)、ぐぅ」バッ
ドドォン
回避が遅れユウは火球を避けきれなかった。
炎人たち「「おとせーー」」
大炎人「ボワアア、オタスケー」
炎人達が大炎人を火口へ放り込む。
ユウ「ああ!!」
○
ガシッ
大炎人2号「いやだ死にたくなーい」
大炎人2号は火口の壁面にしがみついた。
炎人「おとせおとせー手を狙え」
炎人たちが容赦なく大炎人2号を落とそうと攻撃する。
ユウ「やめなさい!」ズバァズバァ
「ボギャア」、「ブワァ」
ユウ「もう、雷撃が使えれば」
○洞窟前
洞窟の前でフィメナと炎魔将軍が戦っている。
フィメナ「マズイ、急がねば(……こうなれば)」カチャカチャ
炎魔将軍「そこだ”豪火球”」ゴゴォン
ズドドォン
猛火が炸裂する。
炎魔将軍「他愛のない」
シュッ
フィメナの剣が煙の向こうから飛んできた。
炎魔将軍「うおっと」ガキン
しかし鎧に弾かれてしまった。
炎魔将軍「まったく手癖の悪いオンナだ」
ヒュッ
フィメナ「悪かったな」
炎魔将軍「な!?」
フィメナ「ィヤアーッ!!」
フィメナの爆裂拳!、無数の剛拳が炎魔将軍を打ち付ける。
ドドドドドドッ!
バキバキ
炎魔将軍「うおおお、ヤバい!?、嫉妬バースト!」
ドバァン
フィメナ「うわぁ!?」
炎魔将軍は全身から炎を噴き上げてフィメナを弾きとばした。
炎魔将軍「空身で突撃とはな……大した奴だな」
フィメナ「実は私は
炎魔将軍「だがもう終わりだ同じ手は食わんぞ」
フィメナ「くっ……(鎧を砕ききれなかったか)」
「おちる―シニタクナーイ」
「オチロー」
「フィメナはやく!!、もうもたない」
炎魔将軍「ボファファ、チェックメイトだ」
○洞窟内・走るトロッコ
ガーッ
ナナ「明かりじゃ、終点じゃぞ」
ダン「どうやって止めるんだこれ?」
ハル「えっとこうかな?」ビョォン
ハルはトロッコに魔力を送りこむ。
ドギュン!!
トロッコは加速した!!
ハル「うわぁ、違った」
ダン「うわぁ脱線するぞ」
ナナ「かまわん突撃じゃー」
ガッ
○洞窟前
「うわぁあ」
炎魔将軍「なんだ?」
洞窟からトロッコが飛び出してきた!
ナナ「外じゃー!、あ」
炎魔将軍「あ」
ドゴォン
ナナたちの乗ったトロッコが炎魔将軍とぶつかる。
炎魔将軍「おごォわ」ガキィン
「うわあああ」
ダン「ぐわ」ドタッ
ダンは地面にたたきつけられた。
ハル「うぐぅ」ポテ
ハルはダンの上に落ちた。
ナナ「よっと」スタッ
ナナは軽やかに着地した。
ナナ「なんじゃ今のは?」
フィメナ「ナナーシャ様、どうやってここに!?」
炎魔将軍「オノレ……貴様どこから」
ナナ「それよりお主……、そこをどいた方がよいぞ」
ガッ
「きゃーー」
洞窟からツーリスたちの乗ったトロッコが飛び出してきた。
ワカーナ「うわっ危ない」
ドゴォン
ワカーナたちの乗ったトロッコが炎魔将軍にぶつかった。
炎魔将軍「ゴディバッ」バキィン
「うわああ」
ハル「ゴメン、ダン君大丈夫?」スタッ
ハルはダンから降りた。
ダン「いたた、大丈……」
ワカーナ「おうっ」ドサッ
ワカーナはダンの上に落ちてきた。
ダン「ゴフッ」、ハル「あ」
ツーリス「あらあら」ドサ
ツーリスはワカーナの上に落ちてきた。
ワカーナ「ぐっ」、ダン「ガフっ」、ハル「あ」
ショーコ「おっととと」ボイン
ショーコはツーリスの上に落ちてきた。
ツーリス「あら」、ワカーナ「おわ」、ダン「ッ……」、ハル「あ」
ショーコ「おおぅ、さすがツーリスさん、見事な柔軟性、ふへへ」
ツーリス「あらあら、いつの間にお山の上に」
ワカーナ「ツーリス、ケガは無いですか?」
ダン「……」チーン
ハル「もーみんな早く降りてダン君が」
ナナ「皆、無事のようじゃな」
フィメナ「ツーリスさんたちまで一体どうやって」
ナナ「それはのぅ……」
炎魔将軍「ぐぐぐ、貴様らーーッ」
ガシャーン
炎魔将軍がトロッコの残骸を跳ね飛ばして起き上った。
パキン、カラカラカラン
吸魔の鎧が壊れた。
炎魔将軍「あ」
ナナ「あ」
フィメナ「あ、……今だ撃てーーー!!」
○火口近辺
大炎人2号「もうだめだぁおしまいだぁ、しぬーーー」
ヒュウウ
大炎人2号は火口へ落下していく。
ユウ「そんな」
「今だ撃てーーー!!」
ユウ「ぎりぎりよ!、”重雷撃”」バリバリバリ
ガラガラ、ドドーン
大炎人2号「ギャボババババーー」
ボボォン
大炎人2号が爆発四散して跡形もなくなった。
ユウ「間に合った」
大炎人たちを倒した。
○
フィメナ「これで終わりだ」
ユウ「さて、後はアンタだけよ」
ナナ「さぁ観念するのじゃ」
ショーコ「……(ナナ王女の速攻で状況に合わす所、嫌いじゃないわ)」
炎魔将軍「ぐぐぐ」
炎魔将軍「お前らのようなリア充に俺は絶対に負けん!、負けられん!!」
ダダダダ、バッ
炎魔将軍が飛び上がった。
フィメナ「なっ!?」
フィメナたちの頭上を飛び越しそのまま火口へ飛び込む。
炎魔将軍「ぐわははははは、さらばだーー」ブワァ
ユウ「まさか、自分で噴火させるつもり!?」
ひゅるるるる、ドボン
「アチャ、アチャチャホアター」
ナナ「……うわー熱そうじゃのう」
ダン「熱いで済みませんって」
「アッタ、ガバゴボ、ミツケタゾ」
ショーコ「なにか持ってるわね、何アレ」
ワカーナ「まさか、溶岩の中でか?」
炎魔将軍は黒焦げの異形の腕を掲げて沈んでいく。
「デンデンデデンデン……」
ツーリス「あら、なんだか楽しそうね」
ユウ「腹立つわ……」イラッ
ハル「……でもあの禍々しい感じ、学校の時の」
ユウ「……そうね」
グツグツグツ
ナナ「なにも起こらんのう」
フィメナ「よかった」
ゴゴゴゴゴゴ
フィメナ「わわわ、また地震!?」
ワカーナ「デカいぞ」
ハル「……皆逃げて、下から何か来る!」
ズモモモモ
溶岩が盛り上がり巨大な何かがせりあがってくる。
ショーコ「逃げるっていってもどこに」
ツーリス「こっちよ、さっきの洞窟に」
○
ズドドド
火口から火柱があがり噴石が飛び出してくる。
ドカドカドカ
フィメナ「早く洞窟へ」
ダン「ナナ危ない!、ぐぁ!!」
ダンは噴石からナナをかばった。
ナナ「ダン!」、ショーコ「ダン君」
ダン「ぐぅう」
ユウ「バカっ、かっこばっかつけて……ワカーナさん手伝って」
ワカーナ「ああ」
ユウとワカーナでダンを運ぶ。
フィメナ「ナナたちも早く」
ドドドドド
ナナ「なんじゃあれは……」
ナナは頭上を見上げる。
フィメナ「な!?」
ハル「そんな……」
○魔王山・山道
山男A「なんだありゃー」
山男B「化物だ―、逃げろー」
ドヤドヤドヤ
レイス「おやおや、こんなことになるなんて」
○国営旅館
オキーナ「……山から煙?、違う……あれは……手か!?」
「山が―」「キャーー」
○魔王山・火口付近
???「ぐわっはっはっはっは、あの方の力が俺に」
火口から巨大な溶岩の腕と顔が覗いている。
ハル「そんな……こんなの」
ナナ「なんということじゃ」
ユウ「そんな、デタラメだわ」
溶岩巨人があらわれた。
ツーリス「あらーおっきいわねー」
ワカーナ「ツーリス、避難を!、それに街の者たちにもしらせなければ」
溶岩巨人「ここから出てリア充どもを焼き尽くしてやるわ」
ドドン、ドドン
溶岩巨人は火口から出ようともがきはじめた。
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