第10話 学園祭・オブ・ザ・デッド 3
○学校 中庭
スケルトン「」カタカタカタ
ハル「来ないで! "風弾"」ゴゥ
突風がスケルトンを吹きとばしバラバラにする。
スケルトン「」カラカラカラ
しかしもとに戻ってしまった。
ハル「ヒイイ "浄光"」ピカァ
しかし効果はない。
スケルトンの攻撃。
ハル「いやー!」
ビュン!!
飛んできたモップがスケルトンの腕を弾き飛ばす。
スケルトン「」カラカラ
ユウ「パパ大丈夫!?」
ハル「ユウぇ~」ぐすぐす
ユウ「このぉ! パパを泣かせたわね、骨ヤロー!!」ズガガガガ
ユウの猛攻がスケルトンを削る。
スケルトン「」ガラガラ
スケルトンを倒した。
ハル「な、泣いてない泣いてないからっ」
ユウ「本当に? ケガしてるじゃない ”治癒”」パァア
ハル「大丈夫だって、自分でやるよ」カアァ
ダン「大丈夫かユウ、ハルさん」
ダンがかけつけてきた
ユウ「ちょうどよかったわ。パパを頼むわ、私は親玉をはったおす!!」
ユウは死霊使いの髑髏顔に向かって言い放った。
ユウ「よくもパパを! ”電撃”」
バリバリバリ
死霊使い「ほうその魔法…… しかし我には効かぬ」
死霊使いは平然としている。
ユウ「だったら”大火球”」
ボオォン
死霊使い「カカカカ、ぬるいぬるい」
ユウ「魔法がダメなら、直接攻撃よ」
ユウは死霊使いに斬りかかる。
死霊使い「ならばこちらも、下僕よ」
ガシャガシャガシャ
死霊使いは大量のスケルトンを召喚した。
ユウ「こんなの!」ザシュッ
死霊使い「まだまだ」
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
ユウ「くっ ”炸裂”」バァン
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ
なんとスケルトン達は合体して巨大な人型を形作る
ハル「そんな」
ダン「ユウ!」
ユウ「なんてデタラメな……」
スケルトンゴーレムがあらわれた。
骨ゴーレム「」ブォン
ズドォン
ユウ「くぅ! ”雷撃”」
ドドーン
骨ゴーレム「」ガラガラ
スケルトンゴーレムの頭部が吹き飛ぶが瞬く間に元に戻る。
ユウ「なんなのよ こいつ」
死霊使い「ふむ、焦燥、不安、怒り…… ほどよいがもう一息だな」
ハル「”風弾”」ブォン
しかし死霊使いには効果がない
ハル「やっぱりダメぇ~」
ダン「くそ、俺が直接」
死霊使い「頭数を減らすか ”連爆裂”」
ハル「え!?」
ダン「危ない!」
ドドドォン
ユウ「ハルっ!? パパっ!!」
ガラガラ
ダン「うぅ……」
ユウ「あぁもう ジャマ」
ユウはダンを押しのけた。
ダン「ぐふ……(ハルさんをかばったのに)」
ハル「……」
ハルは気絶している。
ユウ「パパ! 目を覚まして ”治癒”」
しかし魔力が足りない。
ユウ「うそ!? パパ!」
死霊使い「満ちた」
ガコン
中庭の石碑が割れ、異形な腕が現れた。
死霊使い「おぉ、これが主の ……もう用はない。 全員片付けろ」
骨ゴーレム「」カラカラカラ
ズンズン
骨ゴーレムが迫ってくる
ユウ「ハル……」
骨ゴーレム「」カカカカ
ユウ「よくもっ!」ズギャン
ユウは骨ゴーレムに斬りかかる
ザシュ ズバン
死霊使い「ふふふ 『激怒』もまた美味なり」
しかし効果がない。
ユウ「くぅ! ……(この状況あの時と同じ)」
死霊使い「まぁ、もう充分だな」スッ
ユウ「あの時の力が出れば…… 光れぇえ!!」
ユウは剣を構えて念じた。骨ゴーレムの大ぶりの攻撃。
ドドン
ユウ「あぁっ!」
ユウは吹き飛ばされた。
ユウ「ぐっ…… つぅ、なんでよ! なんで出せないのよ!!」
骨ゴーレム「」カカカカ
ズンズンズン……
満身創痍のユウにスケルトンゴーレムが迫る。
コン
骨ゴーレム「?」ピタ
ハル「ユウをいじめるな……」ヨロ
ハルが投石でスケルトンゴーレムの注意を引く。
ユウ「パパ……だめっ」
骨ゴーレム「ゴハァ!」ガラガラガラ
骨ゴーレムは口を開き無数の骨を吐き出した!
ハル「ひぃ」
「”風防波”」ビュルン
バシバシバシン
「ユウのためによく頑張ったねハル」
ハルの前に古びたローブの人物が立ちはだかっている。
ハル「え? その服 この声……え!?」
「話は後だ ”双刃竜巻”」ギュオオオオオオ
骨ゴーレム「」カガガガ
「”高閃熱”」コォオオ
骨ゴーレム「」カカ……
ヒュボボボ
スケルトンゴーレムを倒した
ユウ「すごい……」
死霊使い「何者だ? ”大火球”」ブオォン
「”ハンm”」キュイン
魔法を跳ね返した
ブオォン
死霊使い「ぬお! 後手で反魔だと!?」
ハル「高速詠唱……」
「これが最後の魔法水だね ……ふぅ ”大治癒陣”」
シュワアアア
全員の傷が癒されていく
ダン「う…… う?」
ユウ「助かったわ」
ハル「すごい、他の子たちも治っていく」
???「しっかりしな、アンタもこれぐらいさっさと出来るようになりな」
ローブの人物が振り返った。
ハル「オバッ!? キャーーーーーーーーーーー オバケ――――――――――」
骸骨の顔がハルを見下ろしている。蘇ったオババはスケルトンだった。
骨オババ「えぇい!! 小娘みたいにギャーギャーいうな!」
ゴン
骨オババの拳骨がハルの脳天を直撃する。
ハル「ギャッ」
ユウ「ちょっと! パパに何してるのよ」
骨オババ「おやユウ、大きくなったじゃないか。ダンも」
ダン「なっスケルトンがしゃべった!?」
骨オババ「あんな骨どもと一緒にするんじゃないよ!」
ダン「っ!? ゴメンナサイ」
ユウ「この気迫……本物のオババね」
ハル「つぅ~ やっぱりそうだよね? スケルトンになっちゃったの?」
骨オババ「……そうだね あんたらが心配で『あのバカ』の魔力を利用して墓から出てきたんだよ」
骨オババは顎で死霊使いを示した。
死霊使い「人間風情が我の魔力を利用するだと」
ユウ「まぁ、オババなら」
ハル「なんたって。あの『南の魔女』だし」
骨オババ「誰が魔女だ!」
骨オババの拳骨がダンの脳天を直撃する。
ゴン
ダン「ぐおう」
骨オババ「まったく、勝手な名で呼ぶんじゃないよ」
ユウ「なにやってるのバカねぇ」
ハル「オババはその通り名嫌いだったんだよ」
ダン「……そうだったのか」
骨オババ「まったく…… さてアンタもこのオトシマエをつけてもらうとするかね」
死霊使い「フン。大口をたたきおって、その不遜後悔することになるぞ」
骨オババ「そんなこといって。さっきから制御をとろうとしてるが出来てないだろう、あたしをその辺の凡骨と一緒にするでないよ」
死霊使い「ぬぅ、ならば」バサァ
ガラガラガラガラ
死霊使いは無数のスケルトンを召喚した。
骨オババ「わかってないね "制御奪取"」キュピン
死霊使い「なに!?」
骨オババ「ちゃんと寝な ”崩呪”」ポン
カラカラ カラララ
スケルトン達は土に還った。
ハル「すごい……」
死霊使い「バカな」
骨オババ「あんたセキュリティが旧いんだよ、いったい何年前のだい?」
死霊使い「ぬかせっ ”連爆裂”」
骨オババ「”風防波”」
ドドドォン
骨オババ「ハル! 耳かしな」
ハル「え!」
骨オババはハルの耳を掴んだ。
骨オババ「魔力がもう足りないんだよ ”吸魔”」キュウウ
ハル「ひぅううう」
死霊使い「燃え尽きよ ”豪火球”」ヒュボボボボ
骨オババ「ハルよく見てな ”二の口”」ヒュイン
ハル「え?」
死霊使い「食らえ」
ボオオオオオン
骨オババ「魔力を利用した発声は舌を用いない ”ジュウジh”」ギャギャン
ギュボボボボ
火球を風の刃が相殺する
死霊使い「ぬうっ」
骨オババ「だから魔力があればこれぐらい ”ダイカky” ”ダイカky” ”ダイカky”」
ボボボボボボン
大火球が三連続で放たれた。
死霊使い「なに!? デタラメな!!」
ドドォン
死霊使いは火球をよけきれずに直撃した
死霊使い「うおぉ」ガラガラ
骨オババ「わかったねハル覚えときな ”連爆裂””双高閃熱”」
ハル「うん……(二重詠唱まで)」
ズドドドドドォ……ドドドドン!!
ユウ「ちょっと やり過ぎ!」
ダン「伏せろ」ガバッ
ゴウッ
爆風と爆煙が辺りに充満する
ハル「やっつけたの?」
骨オババ「まだだね」
「いやいや、何を遊んでるのかとおもったら」
死霊使い「ぐぅ……」
「ほらほら、用がすんだら帰りますよ」
ローブの人物が死霊使いの頭蓋骨を掴んで浮いている
ダン「なんだ? 新手の魔法使いか!?」
ハルたちに覆いかぶさったままダンが言う。
ズドン
ダン「グハッ」
ドサッ
ユウ「重いって、さっさどどきなさいよ」
ダンを押しのけてユウが起き上がる。
ダン「……(なんだか体がカルイ)」
ユウ「なにあいつも…… 人間じゃないわね」
「いやー、お騒がせしましたね。 そろそろ帰りますので」
骨オババ「まちな! ケジメをちゃんとつけてきな ”十字風刃”」ギュギォン
「おっとっと」ポイッ
死霊使い「貴様ぁあっ!?」
ローブの人物は死霊使いを風の魔法に向けて投げつけた
ガッシャァアアン バキバキバキ
死霊使い「ぎゃっ がっ がががが!!」
死霊使いの体は砕け散った
「おぉコワイコワイ それではごきげんよう」
骨オババ「逃がさないよ ”高……”」
「そんなに魔法を使うと時間が無くなりますよ」
骨オババ「ぬかせ ”高閃熱”」シュゴオオオ
「”転移”」シュン
骨オババ「チッ……逃げ足の早いことで」
ユウ「……おわった?」
骨オババ「……ああ」
ハル「オババ……あの」
骨オババ「ハルっ!」
ハル「はいっ」ビク
骨オババ「あんたが攻撃魔法をちゃんと使えたらこんなことにはならなかったんじゃないかい?」
ハル「え……でも」ビクビク
骨オババ「アタシが死んでから一体なにをしてたんだい! そんなことで……」
ユウ「やめてパパを責めないで! パパが出来ない魔法は私がするっていったでしょ」
骨オババ「それであのザマかい」
ユウ「う……」
骨オババ「まったく、いいかいアンタたちはこれからね……」
ハル「ごめんなさいオババ。 でも、でも…… なんで死んじゃったの、うぅぅぅ」
骨オババ「……ハル」
ハル「置いていかないでよ、オババぁ~」ボロボロ
ユウ「パパ……」
骨オババ「まったく泣く子には勝てないね…… 悪かったねハル」
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