第9話 王都下水道で伝説の怪獣と財宝を追え! 2

◯地下水道

ザブザブ

ショーコ「うわー、汚いわー何が浮いてるのこれ」

ユウ「あまりキョロキョロすると危ないわよ」

ショーコ「それにしても怪物かー、未確認生物かな?  珍生物、または新種かも」

ナナ「どうじゃろうのわらわも暗くてよくは見えなかったからのう」

トーゴ「おそらく魔物のたぐいだろう? 用心していくぞ」

ショーコ「こんな所だしゾンビとかオバケかもしれないわね~」

ハル「ま、まさか。そういうのやめてよ」ビクビク

ユウ「ちょっと~ショーコ、パパを恐がらせないでよ」ギリギリギリ

ユウのアイアンクローがショーコを締め上げる

ショーコ「ギブギブ」

ダン「……二人ともふざけてないで注意しろ? ここ滑るぞ」

ショーコ「ゴメンゴメン」

ユウ「ハイハイ…… アンタ真面目ねぇ」

ナナ「お主はトーゴと違いマジメなんじゃのう」

ダン「いえ、別に……」ムス

ナナ「ふむ、そうか?」

トーゴ「……(なんだか機嫌悪いな、急だったからか?)」



ナナ「さて、この広間に怪物がいたのじゃが……」

トーゴ「ふぅむ、何もいないが…… ハルなにか感じるか?」

ハル「……ここには居ないみたいだけど、奥に何かいる……かな?」

ナナ「この先は昔の倉庫のはずじゃ、わらわも行ったことがないから気を引き締めていくのじゃ」


古びた扉には古代文字が書かれている。

トーゴ「なぁ、コレ。 なにか警告じゃないのか?」

トーゴは赤と黒のマークを指し示す。

ナナ「えーと、古い文字じゃな。 『汚染区域』と書いてあるかの」

ユウ「えっ……」

ショーコ「マジで……」

ダン「大丈夫ですかこの先?」

ハル「……変な臭いとかはないけど」

トーゴ「どうせここまで来たんだ、古いし気にしなくてもいいだろ」

ナナ「そうじゃ、大丈夫じゃ。 いざ参るぞ」


◯地下倉庫

ショーコ「あちこちボロボロねぇ」

トーゴ「ここはダメだ崩れてる引き返そう」

ナナ「ちょっとした迷宮じゃのう」

ユウ「魔物まで居たりしないでしょうね」

ハル「残念だけど、いるよ」

大カエル「グゲ」

大カエルがあらわれた

トーゴ「フン」ザシュ

大カエル「クゲャアー」

ユウ「やれやれ、やっぱり居るのね」

ダン「危ない!」

ダンがショーコを突き飛ばした。

ベトン

スライム「……」ベトベト

スライムがダンに覆いかぶさった

ショーコ「きゃあ! ダン君!」

ユウ「大火球」ゴォン

スライムは蒸発した。

ショーコ「大胆なことするわね、ダン君大丈夫?」

ダン「あぁ、問題ない」

ハル「ちょっとヤケドしてるじゃない。 ユウ、やりすぎだよ ”治癒”」

ユウ「はいはい、すいませんね」

トーゴ「しかし、急に魔物が出だしたな」

ナナ「なに、お主らが居れば敵わぬものなどいないのじゃ、どんどんいくのじゃ」

大ネズミの群れがあらわれた

大ネズミ達「キーキー」

トーゴ「おりゃ!」

ダン「せい」

ユウ「もう、多いわね ”双閃熱”」

大ネズミ達「きききー」

大ネズミの群れを倒した

ナナ「う、ひどい匂いじゃ」ゴホゴボ

ハル「”浄風” ダメだよ狭いんだからそんな魔法むやみに使っちゃ」

ユウ「けほけほ、そうだったわごめんなさい」

ショーコ「でもこのメンツならなにが出ようと怖くはないわね。 どーんとこいよ」


大ゴキブリがあらわれた。

カサカサカサカサ


ユウ「ッきゃああああああああああああ」

ショーコ「うぎゃあああああああああああああ」

ダン「せいッ」ズバァ

大ゴキブリ「ジョウ……ジ」ぶしゅー

大ゴキブリを倒した。

ショーコ「うわあああああ、飛び散ったぁああああああああ」どたたたたたたた

ショーコは逃げだした

ユウ「いやあああああ」タタタタタタ

ユウは逃げ出した


トーゴ「まて、落ち着け」

トーゴはユウを追いかけた

ハル「ちょっとショーコちゃんそっちは危ないよ」

ハルはショーコを追いかけた

ダン「父上! ユウ!」

トーゴ「お前達はここで待て、連れ戻す」

ナナ「トーゴ、そっちは斜面になって落ち……」

「キャアアア」「ウオワアア」

ナナ「遅かったか」

ダン「ハルさんたちは?」



ハル「まって、はぐれたら危ないよ」

ショーコ「はぁはぁ、ハルさん……そうね、ちょっと休んでから」

ショーコは壁にもたれかける。

ゴゴン

ショーコ「え?」

落とし穴が発動した、ショーコが穴に吸い込まれる

ショーコ「きゃあああ」

ハル「ショーコちゃん」がしッ

「きゃああああ」「うわああああ」

バタン

ショーコとハルは落とし穴に落ちてしまった


◯地下倉庫・通路

ダン「……」

ナナ「……誰も戻ってこないのう」

ダン「そうですね」

ナナ「しかたない探しにいくぞ」スタスタ

ダン「しかし父上がここで待てと……」

ナナ「緊急時は柔軟に対応せねばなるまいぞ、わらわは行くのじゃ」

ダン「そんな御一人だけでは……、お供します」


◯地下倉庫・階下

しゅるるる、どさっどさっ

ユウ「いったー、随分落ちたわね」

トーゴ「これじゃあ登れそうにないな、あいつら大丈夫かな」

ユウ「とりあえずパパと合流しましょ」カチ

ユウは探知機を取り出した 。

ピコーンピコーン

ユウ「こっちね、ずいぶん離れたわ急がなくちゃ」

トーゴ「……なんだそれは」

ユウ「……ただの探知機よ、そんなことより早くいかなきゃ」タタタ

トーゴ「おいまて、それどうやって……」バタバタバタ


◯地下倉庫・隠し通路

ハル「う……いたた」

ショーコ「あ、やっと気が付いた、よかった大丈夫?」

ハル「う……うん大丈夫、ショーコちゃんもケガはない?」

ショーコ「全然ないわ、あーよかったユウに怒られるかと思った。」

ハル「ここどこ?

ショーコ「落とし穴の底?  照明が壊れたし真っ暗で動けないしどうしよう」

ハル「そうだったの、まってて ……”光明”」パアア

魔法の光が辺りを照らす。

ショーコ「うおっまぶし、なんてね…… 魔法ができると便利ねぇ。 さてと、どっちに行けば?」

ハル「……んー、なんだかあっちに誰かいるみたいだよユウ達かな?」

ショーコ「いきましょうか」

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