第8話 ハル「異種族交流会?」 3
◯フリートークタイム
司会「はい、それでは今からフリートークとなります。 あちらにお食事もご用意しましたのでお食事とともに交流もお楽しみください」
トーゴ「立食パーティー形式か。 じゃあ俺が適当にとってくるから」
ハル「え? 自分の分くらい自分で行くよ」
トーゴ「バカ、こういうのは分担したほうがいいんだ。 お前は双子の横に行って場所をキープしろ。あの壁際の席にいるから」
ハル「うん、そう? あっちに居るんだね?」
トコトコ
ハル「あ、あの隣いいですか?」
キャサリン「あら、さっきの。 ウフフいいわよ」
ハル「あ、キャサリンさんだったんだ。 キャスリンさんは食事をとりにいったの?」
ハルはキャサリンの隣に座った
キャサリン「そうね、とりあえず見に行っただけよ。 それにしてもよく私が姉だとわかったわね、あてずっぽう?」
ハル「え、だって声を聞いたらわかるよ。 キャサリンさんの方が少し落ち着いた声してるから」
キャサリン「あらー、スゴイわね。 そんな風に見分けられる人はじめてよ。 耳がいいのね」
ハル「そうかな」エヘヘ
いさみ「ちょっとごめんなさい、ここ座ってもいいかしら?」ドスン
いさみがハルの隣に座った
いさみ「足が疲れてしまって」
ハル「えぇ、どうぞ。 あ、いさみさん。 食事は食べないの?」
いさみ「いいえ、後で食べるわ。 今は混みあっているから」
ハル「だったら、トーゴが持ってきてくれるからみんなで食べようよ」
キャサリン「あら、そうなの。 アナタもご一緒に?」ニコ
いさみ「そうね、ご一緒させてもらおうかしら」ニコ
ハル「そう、よかったみんなで食べると美味しいからね……(それにしてもいさみさんって誰かに似てると思ったら、声がユウとそっくりだ。 同じ声の人っているんだなぁ)」
キャサリン「ウフフ」ニコニコ
いさみ「フフフ」ニコニコ
トーゴ「おーい、適当にもってきたぞ……って(なんかスゴイ空気になってるが)」
○
いさみ「はい、これ食べる?」
ハル「あ、ありがとう。 これ好きなんだ」モグモグ
いさみ「そうなの、私も好きよ」
トーゴ「君は食べ物は何が好きなんだい」
キャサリン「そうね、いろいろあるけど新鮮なものならなんでも」
トーゴ「そうなんだ、食べ物に気を使ってるんだね」
狼男があらわれた
狼男「あ、いさみさんこんなところに一緒に……」 ともこ「あ、ねぇねぇアンタってやっぱり玉ねぎ食べたら腰抜かしたりするの?」
狼男「いやいや、それは猫でしょ。 つか犬と一緒にせんといてや」
ともこ「えー、ほんとう? 証明してよー」
ともこが狼男を連れて行った。
いさみ「ともこも忙しそうね」
◯
ハル「うーん、人狼の人も誤解とかされやすそうだね」
いさみ「そうね、ハルさんもやっぱり誤解される事ある?」
ハル「うん、聞いてよ。 僕見た目は子供だけどさこれでも61歳だよ、なのによく子供扱いされてさ困るんだよね」
いさみ「そうなのね、私も昔はチビだったからそういう経験があるわ。 失礼よね」
ハル「うん、ほんと。 でも僕はエルフ族だし初対面の人はわかるけど長年付き合ってるのに子供扱いする誰かさんもいて困るんだよね」
トーゴ「はっはっはっ、俺のことか?」
ハル「そうだよ、もう!」
トーゴ「まてまて、子供扱いじゃない。 弟扱いだ」
ハル「一緒だよ、もー」
キャサリン「あら、だったらさっきは失礼だったかしら」
ハル「え! えっとね、キャサリンさんならずっと一緒に居られるからいいかなって、あの本当だよ」
キャサリン「あら、本当嬉しいわ」ジッ
いさみ「む……(なに? あの目線、見つめてるにしては妙ね)」
ハル「うん」
キャサリン「……あら? そう」
トーゴ「……(ふーむ、やはり俺はキャスリンさんの方にシフトしたほうが無難かな)」
◯
キャスリン「あら、ハルさんこんなところにいたの」
ハル「あ、キャスリンさん」
キャサリン「だいたい終わったの?」ボソ
キャスリン「えぇ、だいたいね。 ハルさんここ居たけど姉さんの方は?」ボソボソ
キャサリン「……効いてないみたい。エルフ族だからかしら?」ボソボソ
トーゴ「キャスリンさん、何か食べるかい? 食べたいのなかったら持ってこようか?」
キャスリン「あら本当。 だったらアボカドのサラダがあったからそれを」
トーゴ「よしきた」
トーゴはサラダを取りにいった
キャサリン「このコどうにかできない……」ボソボソ
キャスリン「わかったわ、さっきの男達で……」ボソボソ
いさみ「どうしたの?」
キャサリン「なんでもないわ」
◯
イケメン達があらわれた
イケメンA「やぁ、いさみさんだったかな。 こっちで話さないか」
イケメンB「人間同士も仲良くしようよ」
いさみ「あ、私はちょっと……」
ともこ「おーっとイケメン2人がこんなとこで何してんのよこっち来なさい」
ドワーフ女「そうよ異種族交流しませんか」
イケメンA「え、ちょっと」
イケメンB「うわ、力強い!?」
ともこ達がイケメン達を連れて行った
いさみ「もう、ともこは元気ね(ショーコグッジョブ)」
キャサリン「……なによいまの」
キャスリン「……なんで?」
◯
ハル「ふぅ、のど渇いたから飲み物とってくるよ」
キャサリン「あら、だったらこれどうぞ。 はい」
ハル「いいの? ありがとう」コクコク
トーゴ「ふー遅くなった、サラダとってきたぞ。 ん、ハルお前それ……」
ハル「うにゅ、なんか変わった味のソーダだねこれ」
トーゴ「ばか、それ酒だ。 お前大丈夫か?」
ハル「ふぇ、お酒だったの? らって飲みやすかったし」フラフラ
キャサリン「あらあら、ゴメンなさいね。 ちょっとここでお休みなさいな」ぐい
むにゅう
いさみ「あ! ちょっと」
トーゴ「……おおぅ(なんとウラヤマシイ)」
ハル「んふ。 ぁ、落ち着く―」
キャサリン「あらあら」
ハル「お母さんみたいー」
キャサリン「お、お母さん!?」ゴーン
いさみ「もう、お酒なんて飲ますから。 ほら水よ、しっかりして」ぐい
むにゅ
ハル「あ!? ちょっとそんなに引っ張らないで。 その胸が……」カアアァ
キャサリン「!?」 いさみ「!?」
トーゴ「……(お前そっちだったのか)」
いさみ「ふふふふふ。 ほーらー、だめよ動いちゃ酔いがまわるわ。 おとなしくして」むにゅ
ハル「ちょ、ちょっと!」ドギマギ
「もうさめたから」「だめよ、まだ赤いわ」
キャサリン「ぐっ……まさかアレに負けるなんて」ボソ
キャスリン「母性がありすぎなのよ姉さんは、仕方ないなぁ」ボソボソ
○
ハル「……(不思議だな、いさみさんは他人じゃないみたいだ)」
キャスリン「あらあら……いさみさんは人間なのに随分エルフ族にご執心ね。 やはり短命だと長く生きる者に憧れるものですか?」
いさみ「むっ!? あら、私はエルフ族がどうもかでなくハルさん自身に興味があるから」
キャスリン「あら、そうでしたか。 これは失言でしたわ、お気を悪くされました? オホホホ」
いさみ「いいえ、お構いなく、ホホホホ」」
ハル「……(そうだいさみさんは人間なんだよな)」
司会「はい、そろそろお時間になりました。 初めの席に戻ってください、投票の説明をはじめます」
○
司会「この用紙にはお付き合いしたい方のお名前をお書きください。 他にもフレンドリー、笑顔、気遣い部門などの項目もあります、相手の番号か愛称をお書き下さい。 見事カップリンされた方は当イベント公式カップルとして認定します、他にも今回のチャーミングナンバーワンを……」
ざわざわ
クスシ「くっそ、あのスケコマシ野郎。 堂々と胸のデカいオンナの所に入浸りやがって」
シスター「ちょっとクスシちゃん、口が悪いわよ。 酔ってる?」
クスシ「この程度でよってないわ!」
いさみ「……(そういえば居たわね、トーゴがなかなか戻って来なかったのは彼女のせいかしら)」
ともこ「どうだった?」
いさみ「多分……大丈夫」
ともこ「さすがね~、でもどうするの? ハルさんが本気でお付き合いしたいって行って来たら」
いさみ「……そこまでは考えてなかったわね、――まぁその時はその時よ」
ともこ「それもそうね……(まぁ正体を知った時のハルさんの反応も楽しみだわ)」ふひひ
司会「はい、お待たせしました結果が出ましたので発表します」
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