いつも通り
大したことのない空間。
大したことのない地域。
大したことのない男。
大したことのない犬。
大したことのない汚れ。
大したことのない女は本日いつも通り汚れ仕事で銭払わず顔がないに等しい蛾共に囲われ花の気分でひょこひょこひょこ。
やめるんだ。大したことのない事柄を大したことのない国生まれの蛾によって賞賛され大したことのないリアクションで大したことのあるサービスを受け大したことのない男に還元される。
やめるんだ二回目だ。何も産まれない、産むことの出来ない蛾だらけの花として生きて、簡素な輪の中、中途半端な誉で数年を過ごす人生なんて、私なら、とてもとても、とてもとても生きていけない。貴方を苦しんで産んだ人間は、そのようなことは望んでなどいなかったはず。望んでいたのならそいつをタイムリープでシバキに行かなければならない。
絶対的な美なんてないけれど、少なくとも、士農工商が存在したこの大したことのない国で、身分不相応なサービス、接待を受けるのはくだらな過ぎるおもろな過ぎる。
やめなさい。今すぐに。生半可ではない。私の顔を見ろ。真剣な私の表情のトーンを見ろ。この薄暗い部屋の中で貴方に叱責しているのは貴方のその全てがダメだからである。拘束は外さない。やめない限り。やめない限り、拘束も固定も浸水も窒息も土食いも全て始まり続ける。
やめなさい。今すぐに。
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