第14話 伝令
朝日に鼻先をくすぐられる感覚で目が覚めた。
ふかふかのベッドで寝ることに身体が慣れていないのか、首元に違和感を感じる。
「……寝ぼけてますね。あれ、カリオスさんがいない……」
昨晩、隣で眠っていたはずのカリオスがベッドにいない。
「なにをしてるんですか?」
声をかけながら、彼の元へと
なにやら紙を見つめている様子の彼は、
「女王の
そんなことをつぶやく彼女に向けて、彼が地面になにやら書き出す。
「『兵士は伝令、ミスルトゥから王都に応援要請』……それはもしかして、昨日の『影の精』が関係してたりするんでしょうか?」
正確な情報が少ないのでなんとも言えない。推測で動くよりは、確実な情報を掴んだ方がいいだろう。
彼女は
なんとなくだが、空にニヤっと笑うサーナの顔が浮かんでいる気がした。
「サーナさんは、私たちを『応援』としてミスルトゥに向かわせたんでしょうか?」
根拠はないが、彼女ならやりかねない気がする。
それを聞いたカリオスも同じことを考えたのか、目を見開き、大きく項垂れた。
「取り敢えず先へ進みましょう」
それから2人は焚火の後片付けを終わらせ、先を急いだのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます