第10話

「そうかもね。僕は優しいのかもしれない。だって、君たちのようにギャーギャー喚くことしか知らないサルとは違うからね。白間さんは」


「は、はぁ!?」


突然の事に湊をからかおうとしていた女子生徒は顔を真っ赤にする


「大勢でからんで、数で圧倒するしか脳がない。一人では何もできないから、そうするんだろう?その点、白間さんはなんでも一人でこなしている。君たちより、よっぽど尊敬できる人だと思うけど?」


「な、なによ・・・!」


「白間さん、ここにすわって?」


真琴は自分の隣の席を湊に勧めた


「あ、ありがとう・・・」


湊は誘われたその席に座る


真琴も湊が座ったのを確認すると、自分も席に座った


顔を真っ赤にした女子生徒はふんっと言って、出て行ってしまった


「・・・よかったの?」


湊はこそっと真琴に話しかけた


「ん?なにが?」


「私を、か、かばって・・・。お、奥野君まで、からかわれるようになるかもしれないんだよ・・・?」


「あぁ、大丈夫。もし、そうなったとしても、彼らを返り討ちにする方法なんてたくさんあるから」


真琴はにっこりと笑って見せる


「これからは、ここで授業受けなよ。僕も白間さんに教えてもらいたいし。僕の事は、真琴って呼んで?僕も湊さんって呼ぶから」


「・・・う、うん!」


「それじゃあ、わからない問題、一緒に解こうか」


湊は真琴に教えてもらい、そのままそこで授業を受けた


そして、その後の授業も真琴とともに行動した


真琴と一緒に授業を受けることにより、湊はいままでつまらなかった授業が楽しく思えるようになった


さらに、真琴といるためか、ノートを押し付けられることもなかった

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