第12話
グゥゥゥゥゥゥーーー〜!!
少女が目覚めて、話を聞こうとした瞬間、少女のお腹から大きい音が鳴った。少女は顔を赤くして腹に手を抑えてうずくまった。
俺は長屋しながら、焼いたタコの足を一口大にナイフで切り、お皿代わりとして使っていたヤシの葉に乗せて、少女に差し出す。
「良かったら、これどうぞ」
少女はタコを見た瞬間に、目をキラキラと輝かせ、可愛い顔が少し台無しになるぐらいヨダレを垂らしていた。そして、タコを受け取った瞬間に少女はタコを口に入れる。
「んーーーーー!!」
少女は腕をブンブンと振り回して、美味しいアピールをする。そして、どんどんタコを口に入れ始め、幸せそうな顔をした。
そして、本題に入る。
「君、名前は何ていうの??歳は??」
「………サーラ。10歳です」
「サーラちゃんね。俺の名前は早瀬 拓海。18歳。よろしくね。」
「私の名前はアニエス・ドルナーガだ。歳は16。よろしく頼む」
俺は「えっ!?」と驚き、アニエスの方を見る。アニエスは「ん?」と首を傾げるだけだった。
今まで、俺を守ってくれた女性がまさかの年下だったとは…………
俺は自分の不甲斐なさに絶望していると、アニエスはサーラに
「サーラ殿は、もしかして、どこかの国のお嬢様とかか?」
と訪ねる。確かに、俺もそんな気はしてた。サーラの見た目は顔は整っており、可愛らしい顔たちをしており、髪は赤髪でサイドダウン。そして、服装は土だらけだが、上品なカクテルドレスを着ていた。そして、10歳だと言っていたが、確かにあの天使のミルと同じ身長をしている。
「………はい。私はヌマイヤ・マキコ王国という国の第18王女でした。」
「「王女!?」」
その瞬間、アニエスは間もなく膝を地に付け、頭を下げる。流石は騎士さんだ。目の前の者が立場の高い人間だと敬意を表さないといけないらしい。
「サーラ様、先程の発言の態度、大変失礼しました。お詫びを申し上げます。」
すると、サーラは微笑んで、両手を左右に振ってから
「気にしないでください。私を助けていただいたですし……。むしろ感謝するのはこっちの方ですよ」
「いえ!あれは騎士たる者の当然の務めです!!」
「それに……私はもう死んでいるので、王女もクソもありません。ただの死人です。」
「そ、そんなこと、ありま」
「だから!!私の事は、サーラと呼んでください。ここにいるのはただのあなた達に助けられたサーラです。お願いします」
「そ、そこまで言うなら……」
俺はサーラの態度に関心した。素直に言って凄いと思う。彼女はまだ10歳なのに、自分の死を受け入れ、尚且つ、生前の地位を死を理由に破棄するのはある程度の覚悟がないと出来ないものだ。てか、本当にこの子本当に10歳なの??
「お兄ちゃんも、これからよろしくお願いしますね」
「え?お兄ちゃん??俺が」
「あ、ごめんなさい!!私のお兄ちゃんと貴方が何だがそっくりだったので……つい……」
サーラは耳まで真っ赤にして、弁解する。そして、涙目になりながら
「……ダメだったでしょうか??」
「全然OK。むしろプリーズ!!」
俺は親指を立てて、突き出す。すると、サーラはパァァと明るくなり、可愛らしく笑った。側でアニエスが「うわー」みたいな視線を送ってするがスルーしておこう。
そして、しばらく楽しい会話をした後、新しく出来た仲間、サーラを加えた俺たちは再び森の中に歩き出した。
試練残り94:37
神様候補者残り7823人
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます