茜刺日の読み方

歌番号169を例にとって、『茜刺日』の読み方について考えてみます.

ただし上代特殊仮名遣は間違いであると仮定しています.


引用しますと、

169 茜刺日 者雖照有 烏玉之 夜渡月之隠良久 惜毛

引用を終わります.


『茜』の『あ』、『刺す』の『さ』、『日』の『ひ』で、『茜刺日』は『あさひ』と読むのだと思います.


私訳ですが、現代語で示せば、

169 朝日は 照るといえども、新月では 夜渡る月は隠れている 残念だなぁ

のようになると思います.


『あさひ』の漢字表記として、朝日と旭は現代まで生き残ったけれども、茜刺日は平安時代までに消えてしまったと云う事だと思います.


また、『烏玉之』を新月と訳すことに就いては、パブーで公開しました電子書籍『リトルプレス小豆A6、茜町春彦著』で考察していますので、興味のある方は参考にして下さい.

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