アクチュアリティ、生命、夢うつつ
星崎ゆうき
アクチュアリティ、生命、夢うつつ
アクチュアリティとしての心
生命はリアリティと呼ばれるような実在とは少し違うように思う。それはむしろアクチュアリティというような現実に近い。つまり、現実に働きかけていくような現在進行中の営み。それこそが生命の根源的な何かを指示している言葉なのだと思う。生命には科学的な定義からはみ出した何かを宿している。その何かとは一体なんだろう。上手く言葉にできないのだけれど、もしかしたら「時間」に近いものかもしれない。
例えば心について考えてみる。呼吸は肺の機能に還元できるし、消化は胃の機能に還元できるかもしれないけど、心は脳の機能に還元することができない。機能には達成するための目的があって、それはある種のリアリティだけど、心に目的は付随していない。心はそれだけで僕たちに直接訴えかけてくる何かだ。そしてそれは「時間」を伴っている。
シナプスを流れる微弱電流とシナプスとシナプスの間を駆け巡る神経伝達物質の挙動がどうあれ、僕らは悲しみや苦しみ、楽しさや幸福を感じることができる。感情はまた、常に持続的な変化を含んでいる。
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