何か予感がしたのです。
いや、以前からその前触れはあったのですが。
探しては、諦め。
思い出しては、探して。
何か今日は違ったのです。
確かに何度も「駄目か...。」と小声が零れ落ちたのですが。
少しづつ記憶の重い扉をこじ開け、
そこに煌めくヒカリゴケの記憶にしばし戯れ、
何か確信とさえ言えそうな心境になったのです。
この中に居ると。
電脳空間に分け入り、思い出せるだけ言葉を携えて。
時空を駆け巡り、CampagnoloのRecordを聞きながら。
いつしかそれらの言葉の粒子は、互いを引き寄せつつ、
強烈な磁場を持って私の眼前へと飛び出したのです。
月から轟く光の束のように。
それが貴方です。
それが虹子さんです。
togashi0923