第2話 検証

あの出来事から2日経った。


あの事件はネットニュースにはなったが、テレビで取り上げられることは無かった。



「あれは本当に俺の力だったのか。。。?」


そんな疑問を持ち続けたせいで、この2日間はまともに寝れなかった。


そして2日目の朝、蓮は決心を固める。



蓮「おはようございまーす!」

女性社員「おはよう蓮君!今日も目の下のクマ酷いよ?大丈夫?」


彼女は田中真矢(26歳)。

蓮の直属の上司であり、面倒見の良い先輩だ。


蓮「最近なんか寝付けなくて。。笑

でも今日も頑張って働きますよー!!」


田中「本当に大丈夫?無理しない程度に頑張ること!いい?」


蓮「はい!分かりました!」


そう言うと田中さんは渋々自分の席に着いた。


蓮は誰に対しても明るく接し、仕事もきちんと行っていたので社内での人気も高かった。



「それでは、朝礼を始めまーす」


今日はいつもと違った日常が始まる。

そう思うとワクワクした。



上司「蓮くーん。この資料まとめといてもらっていい?」


蓮「了解です!。。って結構量ありますね」


上司「今日は残業覚悟で頑張れよー」


蓮「。。。はい、分かりました」


正直言って早く帰りたい。

帰って至福のゲーム時間を俺は楽しみたい。


「そうだ、今試してみるか」


蓮は自分の席に戻っていく上司を見つめると


ー 今預けた仕事を自分でやれ ー


と心の中で念じ始めた。

すると、また電車の時のように自分の体から何か光みたいなのが発して、それが上司に直撃した。


その瞬間、上司が戻ってきて蓮にこう告げた。


上司「やっぱり俺がやるから、お前は今の業務に集中して」


蓮はまたもや驚いた。

蓮の上司は人使いが荒く、決して「やっぱり自分でやるわ」という人間では無かった。

周りの社員も戸惑いを隠せないでいた。


そして、蓮は確信した。




自分が能力者であることを。

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