第23話 ハジメテ の ウワキ

「ツクモ・・・! くうっ、ふっ、ふっ! ふうっ!」


「稲田、センパ・・・い、だめっ、え・・・」


 その晩、ボクは、初めて・・・けーご以外のモノを受け入れていた。


 白いビキニの上下をずらして、胸もあそこも丸見えの状態で。


 マングリ返しの姿勢のボクの上で、稲田先輩が、激しく腰を打ち込んでる。


 けーご以外の固いものが、今しがたまでけーごが注いでたものを掻き出すように、ボクの中をかき回してる。


 薄暗い部屋の中、ベッドの上。


「んふうぇ、んうっ、んうううっっ!」


 何度も、貪るようにして、唇を奪われる。


 ギシギシと音が響くのは、ボクの下だけじゃない。


 向こうで。


「タエイ先・・輩・・・! くふうっ、くうっ!」


「大北くん・・・いい、・・・あ♪ ああっ♪」


 競泳水着を着た、・・・といっても大きなメロンのような乳房を顕にされた他英先輩を、けーごが、同じように犯してた。


 はじめは、そんな・・・つもりはなかった。


『スワッピング・・・してみる?』


 学校も無事終えて、水着を買って帰ったその直後、家で、改めて水着を着て、けーごや稲田先輩に見せてたときのことだった。


『スワッピング?』


『互いのえっち・・・見せあって・・・楽しむの』


 多栄先輩の言葉が理解できず、顔を見合わせて戸惑うボクたちに、多栄先輩は、稲田先輩にしなだれかかりながらそういった。


『勉強になる・・・よ?』


 ためらう様子もなく、胸元をはだけ、どこか諦観した風にため息を漏らす稲田先輩と絡む多栄先輩に・・・その空気に飲まれるように、けーごに襲われるままに、ボクとけーごも行為を始めたんだけど。


 2,3回くらいけーごが出して、一息つくかのように、ボクたちが離れたときだった。


『じゃ、こうたーい♪』


 けーごに絡みつくようにして、多栄先輩が抱きついてきた。


『ね、・・・次は、私を犯し・・・て♪』


 透き通るような長くキレイな黒髪が、甘い女性特有の匂いが、けーごに掛かる。


 大きな乳房が、けーごの背中に押し付けられて。


 切れ長の整った顔立ちが、媚びるように見上げてる。


 けーごが僅かにツバを飲み込む音。


(どさっ・・・)


 けーごが、ボクじゃない女の人を押し倒す音。


 けーごのが、多栄先輩の中を穿つ水音。


 合わせるようにして。


『ツクモは、俺と・・・だな』


 稲田先輩の声、けーごと別の身体が、ボクのだらしなく開いた両脚の間に入ってきて。


『・・・だ、・・・!』


 乳房を痛いほどに掴まれながら。


 あっさりと、ボクは。


 唇と。大事なあそこを。奪われた。


 けーごじゃないものがボクの中に、ハジメテ、入ってきた。


『今のうちに、・・・慣れとけ』


 稲田先輩が何か言ってるけど、理解できない。


『だめっ・・・あ、あ、あっ、ああっ』


 だめなのに。だめなのに。


 けーごの横で、けーごが他の女を犯している横で、見られながら犯されてる。


 そんな異常な状況で、ボクは。ボクは。


 激しく乱れる4人の吐息が室内に満ちる。


 小刻みな水音、肉が肉を打つ音が響き。


「多栄・・・せんぱ、いっ!!!」


「大北・・・く、んっ」


「孕めっ・・・クソ淫売っ!!!」


「ああっ、あああっ、ああっ、あっっあっっっ!!」


 男子二人の腰が激しく震え、女子二人の胎内に大量に吐き出していく。


 もちろん、それで終わりなんかじゃなかった。


 それから、ボクは、一晩中、稲田先輩に抱かれ。


 けーごは、一晩中、多栄先輩を抱いた。


(でも・・・)


 稲田先輩のモノを中に受け入れながらも、おっぱいを貪られながらも。


 ボクは、ぼんやりと考えてた。


(もう、・・・けーごの赤ちゃんいるん、だから、大丈夫、だよ、ね?)


 でも、それが、とんでもないカンチガイだと気づくのは、それからすぐ後、入沢先生の説明を聞いたとき。


 結論から先にいうと。


 その夜のハジメテのウワキで、ボクは、二人目の、今度はけーごのものではない、稲田先輩の子供を孕んで。


 けーごは、何人目かの、稲田先輩以外の子供を、多栄先輩に孕ませたのだけれど。


 それがわかるのは、まだ、後のお話。


 この夜のボクはまだ。


「あひっ、ひっ、うっ、ううんっ!!」


「ああっ、ああっ、あっ、あああっ!」


 稲田先輩にポニーテールを乱暴に掴まれ背後から犯され。


 同じくけーごに黒髪を乱暴に掴まれ背後から犯されてる多栄先輩と抱き合うようにして。


 幾度目かの迸りをその体内に受け止めたのだった。


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