第19話 いいんだよ 責任取っから



 前回までのあらすじ-



 家に帰ってからすぐ、制服も着替えずに、居間で、ゆーとに経緯を聞いた。


 ゆーとのやつ、必死に冷静に話そうとしてたんだが、言葉が震えて上手く喋れずにいてさ、顔真っ青でさ、震えててさ、一つ思い返すたびに、悲鳴を飲み込んでさ、でも笑顔を作ろうとしててさ、もう声、震えまくりでさ、うん、細かい部分、何いってんだかわかんねえよもう。


 でも、レイプされかけて、無理矢理キスされて、触られて、ひどく苦しくて、学校に戻っていじめられて、苦しくて、苦しくて、……そして。


「けーご」


 時々、漏れる言葉。


 俺のこと、東京でもずっと探してたんだって、ことは、わかった。


 黙って抱きしめて、頭撫でる以外、何ができるよ?


「……、……、……」「……、……、……」(撫で撫で)


 ……腕の中で、ゆーとがまだ、震えてやがる。


「……、……、……」「……、……、……」(撫で撫で)


 ……まだ、涙が残ってやがる。


「……、……、……」「……、……、……」(撫で撫で)


 ……まだ、強く抱きついてやがる。


「……、……、……」「……、……、……」(撫で撫で)


 ……、 ……まだだ、まだ、抱きしめ終わるわけにゃいかねーよ。


「……、……、……」「……、……、……」(撫で撫で)


 ……なあ、……ゆーと、もう大丈夫、だからな。


「……、……、……」「……、……、……」(撫で撫で)


「あの、……え、えっと、もう、大丈、夫っ……」


 ゆーとが弱々しくも、そっと離れようとする。


 でも、……まだ、だめだわ。まだ、泣いてんだろがよ。


「……ゆーと」「……んうっ?」(くちゅ)


 キスをした。逃げないよう、強く抱きしめて、そのまま。


「……、……、……」「……んっ、……う」


 おっぱいやおしりや背中、肩を優しくまさぐりながら。


 絶対唇を離して、やるものか。


「ん、……うー、んう、んう、……ん」


 優しくしてやりたい。キスをしながら、ゆっくりブラウスを脱がせていく。


 キスをしながら、指で探りながら、ひとつずつ、ボタンを外していく。


 ゆーとは、震えながらも、抵抗しない。


 戸惑いながらも、……表情は、紅みが差してきている。


 そのまま、ゆーとを押し倒し、ブラをたくし上げ、こぼれ落ちた乳房を優しく揉み、ショーツをずらし、大事な部分に指を這わせる。


 ゆーとが、少し困ったように見上げて、問う。


「……ん、ねえ、……その、ボクら、して、……いい、の?」


 ……そんなこと、気にしてる場合かよ。


 オマエが傷ついてるの、俺、嫌なんだよ。


「いいんだよ、責任取っから……」「……ふぇっ?」


 呆れた。ため息が漏れる。再び、唇を重ねて、ゆーとの乳房をこね、あそこに、指を押し込み、……弱い部分を刺激する。


「あっ……、ふあっ、あ、ああ、あっ……っ」「……ふ、……っ」


 甘い声、上げてんじゃねえよ。たくよ。


 ダメだ。我慢できねえ。 ……ズボンを下げて、のしかかる。


「あうっ、……んっ♪」「く……、ふっ……!」


 はじめてのときみてーに、数度、……腰を打ち付けて、限界が来る。


 いや、ゆーとの締め付けに、……気持ちに、我慢したくねえだけだ。


 ……容赦なく、中に出す。


「……ん、う♪」「くっ……、締め付け、良すぎだろ……っての」


「……、……誰にも、……やんねーぞ」「ん……♪ う……、ん……♪」


 そのまま、唇を重ねて、ゆーとの中を抉っていく。何度も、何度も。


 肌と肌が触れ合わせ、ゆーとに俺の体温と匂いをマーキングする。


 ああ……、ほんとは、だめ、なんだろうなあ。


 でも、……ほしいんだよ。


 ゆーとの中にこびりついていた冷たい氷が、恐れが、すっ……と解けるように、解けていくのを感じながら、俺は、ぎゅうっとゆーとを抱きしめた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る