something to tha life

因幡 天兔

プロローグ

20XX年。世界は第三次世界大戦を迎えた。


世界は核や水爆などの大規模破壊兵器によって、各国の大都市は戦火の渦に巻かれていた。

大地は全世界の三分の一が焦土と化し、海の水は干上がり、自然は破壊尽くされた。

そんな中、ただ一国だけ大規模破壊兵器や各国の進軍から免れた国、日本。


第三次世界大戦、開戦のきっかけ。それは―。

突如として日本に現れたどこまでも伸びる柱、『塔』と数多くの『地下迷宮ダンジョン』。その『地下迷宮ダンジョン』からとれる金銀財宝の数々。

そしてその資源を独占する日本。

戦争の開戦の理由には十分だった。


地下迷宮ダンジョン』、それは、この世界に飽きた神々の新しいゲーム盤。。流石の傍観主義の神様たちも、何も起きないこの世界に退屈したそうだ。

そして迷宮から放たれる人類を脅かす敵、『魔物モンスター』。

この世界は―ファンタジーの世界へと創りかえられた。


そんなファンタジーな世界になってしまった日本。最初のうちは現代兵器と呼ばれる拳銃などの重火器による魔物の殲滅を行っていたが、第三次世界大戦終結後、世界のすべてから現代兵器と呼ばれる概念が消失した。

今まで現代兵器によって殲滅を行っていた日本は対抗策を失った。

そこからは早かった。兵器を失った日本は瞬く間に魔物たちに支配、占領されていった。


しかし、またもや神たちは退屈した。

なすすべなく後退した人類。残ったのは魔物が入り浸った世界だけだった。

これではまだ、前の世界の方がよかったと、神々は口をそろえて言った。

またしても神たちの娯楽はなくなってしまった。新しいゲーム盤を作るにしてもプレイヤーがいない。神たちはあくまでゲームマスター。プレイヤーにはなれないのだ。

そこで、一柱の神は言った。


人類プレイヤーを強化すればまだやり直しが利く」


と。


神たちは俺たちに『能力ステータス』という呪いをかけた。この呪いのおかげで人類は復活の兆しを見つけた。しかし、それと同時に神の存在も知ってしまったのだった。


それから数年がたった。日本は何とか魔物たちの進撃から主要四都市を奪還した。

現在の人類の生存圏は四つ。青森、神奈川、奈良、鹿児島の四県のだ。以上の四つには各一個づつ地下迷宮が存在する。

その中でも特別でかい青森の迷宮―第一の迷宮。

その中で、一人の少年が―死にかけていた。

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