4話 見えない未来
青葉様が王の間に入って、しばらく経った。
旦那様がどんな話をしているのかは、僕も知らない。これほどの長間なしになるということは、2人の相性が良かったということなのだろう。
僕の予測では、旦那様は姫様の話をしているはずだ。そうではなかったら、僕を王の間から追い出す必要はない。僕は、姫様に忠誠を誓った身。そして、僕を姫様の執事にしているのは、旦那様ではなく、奥様。僕が耳にしたことは、奥様の耳にも入る可能性があるからだろう。
軽く呪文を唱え、目を閉じる。僕には、少し先の未来が見える。未来がある限り、何も見えないということはあり得なかった。
しかし、何も見えなかった。いつもは、何かが見えるのに、今回は真黒な世界が広がるだけ。
目を開けて空を見ると、まがまがしい雰囲気を感じさせるような空が広がっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます