十二番番目の志士(第二部)10 太政官の部屋で新聞を読んでいると、彦八という者が面会を希望していますがと言うので通すように言うと、部屋につれて来たので応接を進めると座り、凄いところで


十二番番目の志士(第二部)10


太政官の部屋で新聞を読んでいると、彦八という者が面会を希望していますがと言うので通すように言うと、部屋につれて来たので応接を進めると座り、凄いところです、

ねビックリしました、こんなにお偉い人とは知りませんでしたと言うので、普通の人間だよ、準備が出来たのかと聞くと、ええ、中々いい場所をみつけました、身なりを、

整えさせたら、


中々いい女将ですよ、旦那に会うのを楽しみにしていますよと言うので、そうか、それで兄弟一緒に暮らせれば何よりだというと、二階に3部屋ありますので生活できます、

よといい、店の権利書ですと言うのでこれは霞に渡してくれと言ったのです、場所はどこだと聞くと地図を渡したのでそれでは今日顔を出すよと言うと、それではお願い、

しますと帰っていったのです、


時間になったので大蔵省に行き佐々木に会い、今日は俺に付き合えといい傍にいた2人も一緒だと言うと、誰かが伊藤に知らせたらしく傍に来て、珍しいここに顔を出す、

なんてと言うので、若い連中と一献やるんだよと言うと、私も入れてくださいと言うので、場末の店だよと言うとどこでもいいですよというので、5人で連れだって馬車、

に乗り深川の小料理屋霞に行ったのです、


ノレンを潜るといらっしゃいと霞が迎えて、旦那待っていたんですよと小上がりに案内したのです、適当にと頼むと板前が源介といいます宜しくお願いしますと言うので、

何か美味いものを頼むというと、へい、承知しましたと返事したのです、伊藤が凄い美人の女将ではないかと言うので、霞にこちらが伊藤さんで、こいつが同じ生国の、

佐々木だ、後はというとそれぞれ名乗ったのです、


酒で乾杯して、ちょっとした知り合いだひいきにしてくれと言うと、伊藤が新之助さんの頼みなら喜んで引き受けますよ、みんなここを使ってくれと伊藤が言うので女将、

がありがとう御座います、女中も明日から入れますといったのです、女将が座るので忙しいから構わなくてもいいぞというと、そういうわけにはいきませんよ、少しだけ、

おいてくださいとみんなに酌をしたのです、


佐々木が新之助にどんな知り合いなんだと聞くと、女将が私の旦那様ですよと笑うと、こらそんな事言うと本気にするだろうと言うと、あら、私ではダメですかと言うので、

お前を目指してみんな来るのだろうと言うと、そうでしたと伊藤に酌をすると飲み干し返杯し酌をすると美味しいと飲んだのです、源介がおまちと料理を出したので見ると、


鯉こくソーメンですというので一口食べると、鯉の皮があぶってありそれにネギが振りかけてあるソーメンです、香ばしいかおりで中々美味いのです、伊藤が始めてだよ、

これは酒のつまみにぴったりだとよろこんだのです、それに新之助様の好きな塩辛とアジの叩きですと言うので、だれに聞いたのだと言うと、女将が彦八さんですよと言、

ったのです、


佐々木達もこれは美味いと喜んでいたのです、女将があんまりこの席にいると他のお客さんに悪いですから、行って来ますと立ちあがり違う席に行くと客が喜んだのです、

伊藤がまさかここの女将も妾ではないでしょうね、と言うのでとんでもない、タダの知り合いだよと笑ったのです、ところで幾松さんとはどうなったのと聞くのでなんと、

もなっていないよと言うと、


なんと言っても女には新之助さんは弱いからなあと伊藤が笑ったのです、佐々木がそうなんですよ、昔から言い寄られると断れなくていつも困った顔をしていましたと言う、

ので、女子を怒らせると怖いだろう、お前の妹のお鈴さんも怖いではないかと言うと、そうだなお妙さんも怖いよなと言うので、部下に佐々木の妹は一人身だだれか貰って、

くれないか、すげ~え美人だぞと言うと、


本当ですか先輩こんど紹介してくださいと言うと、出戻りだけどいいのかと言うと、全然平気ですよと部下が言ったのです、伊藤が私はこれから人と会うのでこれで失礼、

しますといい帰っていったのです、みんなが緊張しましたよと言うので何でと聞くと、佐々木が大蔵卿だよ雲の上の人なんだよと言うので、気さくな人なんだけどなあと、

いい、


俺の方が偉いのだけどと言うと、みんながえ~と言うので冗談だよと言うと、佐々木が伊藤さんを参議にしたのはこの新之助なんだよと話すので、無礼講でいこうさあ飲んだ、

飲んだというと、みんなが盛り上がるので、佐々木が不思議だなあ、だれも新之助の前では緊張しないよと乾杯したのです、女将が焼きたらこを持って来てたので、これは、

美味いんだよとつまんで、


美味い、美味いというと喜んでいます、さつきお帰りになった伊藤さんは大蔵卿と言う偉い人なのビックリしたわと言うので、タダの人だよと笑うと新之助さんはもっと、

偉い人だと言っていたけど本当なのと聞くので、佐々木が本当だよと言うと、それでは私とはちょうちんと釣鐘だわと言うので、釣鐘が霞でちょうちんが僕だよと言った、

のです、


でもいいわ、私の前にいるのはただの旦那様だわと酌をするので飲み干したのです、佐々木が僕達はこれで失礼するよと言うのでそれでは僕もといい、お勘定というと伊藤、

さんが払っていったわと言うので、そうかと言うと、みんなが喜んだのです、旦那様はまだ帰ってはダメですというのでなぜと聞くともうすぐ彦八さんが来ますよと言うの、

でそうかと言うと、


佐々木達が帰って行ったのです、旦那本当にありがとうと言うのでいいんだよ、これで兄弟で暮らせるだろうと言うと、これで何もしないのは厭ですよ、新之助様は私の、

旦那様ですからね、でないととても悲しいですというので、分かったよと言うと、きっとですよと指を絡めたのです、彦八が入って来て盛況でよかったですねと言うと、

女将が酌をして、


いい場所を彦八さんが見つけてくれたからですよと言ったのです、こんな美人の女将なら客は一杯押しかけやすよと酒を飲み干したのです、源介が女将さんネタ切れですと、

言うのでそれではちょうちんの火を落として、今いる客が帰ったら店しまいしましょうと言ったのです、暫くすると客がみんな帰って行ったので、源介もここにと座らせて、


女将が酌をすると飲み干したので、中々いい腕をしているではないかというと、ありがとうございます、彦八さんには大変お世話になったんですよ、この話しを聞いたとき、

旦那にはビックリしました、まだこの世の中にはそんな神様みたいな人がいるんだと思って是非お会いしたいと引き受けたのです、思った通りのお人でしたと酌をしたので、

す、

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