あなたを知らない世界
第110話 多面的な人間関係とサイの目
驚いたことに、随分と間が開いてしまった
ふとパソコンを立ち上げたら、時間がとんでもなく進んでいたという浦島現象を味わっているところでございます
そうそう、昔話の話をしていたんでしたね
それもはるか昔のことのように感じるというメタ構造
ちっとも面白くはないのですが、これだけ日が開いてしまうと、何から書き始めたものかと、手探りをしながら、いつもの調子へと戻していこうとする筆者をどうか、笑って許してといったところでございます
はい、ごめんなさい
忙しさにかまけていたわけでもなく、何か新しいことを始めたわけでもなく、そう、強いて言えば、当たり前だったことが、当たり前ではなくなったり、信じて疑わなかったものが、ぐらついたり、揺らいだり
そんなことがあったのか、なかったのかといえば、あったのかもしれないという程度で、たいしたことではありません
でも、人は、そのたいしたことでもない何かに怯えて生きている
そんなことを思い煩うここ一月でございました
暑い夏から過ごしやすい秋へ
36度以上あった気温が26度とかになれば、10度も違うのですから、北海道から沖縄まで移動するくらいの感覚のズレが生じても不思議ではありません
肌に感じる空気が違えば、感じ方や考え方も変わる
それは自然現象ではなくて、人間関係でも同じことが言えるのではないでしょか
さてさて
人とは多面体です
家庭の顔にも夫の顔、息子の顔、父親の顔があり、職場や学校でも、クラスの顔、クラブの顔、先生の前での顔、好きな女の子の前での顔、上司としての顔、部下としての顔、客先での顔、当たり前にみな違います
それが全部同じという人が、稀にいるのかもしれませんが、そんな超人の話はおいて置きましょいう
まず相手に合わせて人はいろんな顔を持ちます
しかし、相手も当たり前にいろんな顔を持っています
『釣りバカ日誌』は、大企業の社長とさえない平社員が、釣りという趣味の場では立場が逆転するところに面白さがある話・・・だと記憶しています
まぁ、他にもそういった物語はたくさんあるのでしょうが、つまり”ところ変われば人も変わる”でしょうか
そして今までうまく行っていた関係が、相手との距離や位置がそのような”別の顔”を知り合うようになって――から始まり、場合によってはそれによって、崩れてしまうこともあるのではないでしょうか
夫婦であっても、妻が母親になった瞬間に、夫は妻に甘えられなくなったり、或いは自分にとって母親のような存在だったとしたら、それを生まれた子供に奪われたような感覚に陥るのかもしれません
大体、人はそういう変化を受け入れられるようにできている
そうでないときには、摩擦が生まれたり、代替としての新たな人間関係を築いたりするのだろうけれども、そのあたりは、結論じみたことや、仮説を立てるつもりはありません
そういうこともあるという話です
さて、僕がここ数ヶ月、あれこれと体験したことをここで述べることはあえてせずに、なんとか、そのあたりをうまくお話できたらと思います
只これだけは、言っておきたい
変化というのは、突然訪れるようで、実は、確率の中で起きる必然であるということを
サイコロを何度も振れば、そういう目もでるということです
では、また次回
虚実交えて問わ語り
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