第91話 エッチな夢も思い通りになる話
ここまで怖い話ばかりしてきましたが、せっかく夢の話がでたので、夢のコントロールについてちょっとお話しましょうか
怖い夢を見たとき、毎回ではないですが、僕は恐怖をコントロールすることができます
つまり意図的に夢に介入して恐怖となる対象を吹き飛ばすわけですね
子供の頃、ウルトラセブンに出てきたガッツ星人が怖くて仕方がありませんでした
なんせ”いかなる戦いにも負けたことのない無敵のガッツ星人”ですからね
壁をすり抜けたり、逃げ切ったと思ったらいきなり背後から現れたりと、お前は『東海道 四谷怪談』か! というくらい怖かったです
まぁバド星人も負けていませんが、逃げられない恐怖と言う意味ではガッツ星人やウルトラマンに出てきたダダの方が怖かった
さて、街中でガッツ星人になんでだか知らないが追いかけられる羽目になった僕は、どうにか家の近くまで逃げてきます
しかし、このまま家にまっすぐ向かっても、恐らく待ち伏せをされているにちがいない――そう考えた僕は、抜け道や公園や工場の敷地やありとあらゆる裏道を使って、道路を通らずに家に帰ろうとします
そうやって時間稼ぎをすることで、夢の中にルールを設けます
”ガッツ星人は道を歩いているときでも息を止めていると気づかれない”
なんていうご都合主義なルールなんですが、要は恐怖に対抗しうる逃げ道を作ってしまうのです
大事なことは”時間稼ぎ”をすることによって、夢をある程度自分の意識下に置いて小さなことから”思い通りにすること”
これによって最終的にはガッツ星人の弱点を見つけて反撃することも可能なのです
それがどうしてゾンビにはできなかったのか
ここがポイントなんですけどね
抗えないと思っているうちは、抗えないのです
つまりガッツ星人は最終的にはウルトラセブンとウルトラ警備隊によって倒されましたが、ゾンビと言うのは、常に人類の敗北なのです
それはたとえば、エッチなシチュエーションの夢を見たところで、思った通りにはならないのは、やはり、それは叶わないとどこかで思っているからじゃないでしょうかね
もしかしたら、あの子は僕に気が合って、あんなことやこんなことをしてくれるかもしれないと本気で思えたなら、そういう夢も見るのかもしれませんが、そこまで思えるくらいなら、わざわざ夢の中だけでどうにかしようと思わないのではないでしょうか
現実は夢を超えず、夢も現実を超えない
少し前まで日本代表がサッカーワールドカップに出場するなんて夢にも思わなかったことが、漫画の世界で、すなわち夢を語れるようになったら、現実が夢に近づいて行くものなのです
でも、エッチな夢を見たいのであれば、せめて手をつなぐところまではいかないと駄目だし、日本のサッカーのプロ化も、僕がゾンビに打ち勝つように武器を手にして一揆に対抗した前世があったと思い込むことが、望む現実を掴むのに必要だったのかもしれません
さぁ、あなたはどんな夢をコントロールしたいですか?
では、また次回
虚実交えて問わず語り
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