第26話 仮説と作家と女流と

 これはよく仲間と話すことなのですが”男は異性を意識し、女は同性を意識する”とそれがわかるかわからないかで、世の中の見方は違うという話です


 僕の経験上、それはもう素質であり、素養であり、ある時期までに身につかないと理解しがたい思考なのだと思います


 この”理解しがたい思考”というところが曲者で、話は理解できるし、理屈はわかるということは大よそできたとしても、それを受け入れられるかどうかは別だということです


 筆者がずっと語っていることですが、つまり”見える景色が違う”ということなのです


 事例として語られるのはAのカップルとBのカップルが街中ですれ違う、或いは何かしらの接触もったとしましょう

 男性は相手の連れている彼女を見て、自分のほうが”可愛い彼女”を連れているかどうかで”男性的優劣”を測ります

 では女性はどうでしょう?

 相手の女性の髪形や服装、身につけているアクセサリー、バッグをチェックし自分と比べてどうかで”女性的優劣”を測ります


 もちろんすべてというわけではなく、様々なシチュエーションで例外は発生しますが、概ねそういうことになります……とわかるというか、思えるというか、それが素質・素養となります


 ズルイでしょ?


 ここでこの話に乗らないあなた、”僕ら”と同じ景色を見るためには相応の訓練が必要です


 今日って僕、とても機嫌が悪いんですよ


 女性の視点になるということを男性はどうやったら体験することができるでしょうか?


 実はものすごく簡単な方法があります

 誰でもできる、小学生でも100歳でもできます


 それは女性が書いた小説を読むこと!


 音楽や映画や絵画ではなく、小説です

 文字情報として論理的に頭の中で女性の視点を取り入れ、そして登場人物に感情移入することを是非お試し下さい

 たとえば少女漫画でもダメです

 あくまでも言語情報を脳内で音声化、ビジュアル化し、女性主人公の視点で物語を楽しんでください


 どんな作家がオススメかという話は、ゴメンナサイ、わかりません


 なぜなら僕が読む女性作家はどちらかというと男性的な思考によって組み立てられた”僕が読みやすい作家”であると言えます


 先に答え言っちゃいますね


 違和感なく読めた男性諸君


 概ね残念でした

 理解できずに、もがき苦しんで、ともすれば気分が悪くなった人


 ようこそ、こちら側の世界へ!

 あなたの感じた違和感こそ、男女の違いの正体……らしきもの


 こういう話だと、相手の気持ちになれることが、理解を深めるなんて思いがちですが、それは人間同士という枠組みではそうでしょう

 会社の上司と部下と言った”役割”の話ならなおさらです


 でも、男の役割とか、女の役割とか、そういうのは社会的規範に過ぎません


 そもそも違うということに”鈍感”になってしまうのは、あなたが社会的な生き物であることになれさせられて、いわば弊害のようなもの


 違うというのは、あたまが痛くなるレベルで違うのです

 だから常に異性に関心が行く

 しかし、その関心の持ち方が、男女では違うのです


 どうです?

 納得いかないですか?

 当然です

 これはまだ、仮説に過ぎません


 それを証明すべく、僕はこうして書いているのですから


 ではまた次回

 虚実交えて問わず語り

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