②③ <告白2>

 確かに眼鏡勢にとってコンタクトは敵だけれど、恋人選びの基準になる程でしょうか。何か今「お前が言えた話か」という声が聴こえた気がしますが気のせいでしょう。


「会長の気持ちわからなくはないですけど、世の中にはどうしても眼鏡が似合わない人もいるんですから仕方がないですよ。コンタクトも慣れたら平気って人多いですよ」


 慰めるように声を掛けたつもりだけど、手の中がプルプルと震えている。


「眼鏡じゃなきゃ駄目なんだよ……だって、だって俺…………《眼鏡型宇宙人》で、本体はこっち、眼鏡なんだもん!!」

 唐突に自分の手にある眼鏡から発せられた叫びにさすがのわたしも眼鏡から手を離しかけました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る