それ
さあ見てくれ
その向こう側にあるものを
ナイフで胸を刻まれ 内臓をえぐられ
皮をはがれ 足を切り取られ
首を斬り裂かれたその死体は
まさしくお前だ。
血と灰にまみれ
踏みつけられ押しつぶされ
徐々に腐敗していく
もはや腐った肉のかたまりでしかないそれは
まぎれも無くお前そのものだ。
きみには心がある、感覚がある、
愛が、悲しみが、怒りが、幸せが、憂鬱が、
きみには生命が、人生がある。
しかし破壊されたきみの肉体は
そんなもの私達には微塵も感じさせてくれない
さあ見てくれ
その向こう側にあるものを
頭をつぶされて原形を失い 手足をむしられ
身体に風穴をいくつも開けられ
おかしな格好で泥の中に倒れているそれは
お前なのだ!
お前はこうやって死ぬのだ!
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