シノモノガタリ

作者 まるふじ

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★★★ Excellent!!!

不死の女性シノを主人公とした本作。

不死というテーマを扱っている以上、死もまた重要なテーマとなっています。不死の存在には、どうしたって死がついて回ってしまう。切ない別れもあり、彼女の心境を思うと胸が締め付けれます。

これはシノの物語であると同時に、死の物語でもあるのです。

作中では人間の業について描かれていることも印象的です。
嫉妬心、異端に対する排斥、あるいは狂気。
読む度に深く考えさせられます。

不死というテーマは、何時だって私達の興味を引いて止みません。
シノの物語を、これからも見守っていきたいと思います。

★★★ Excellent!!!

ひとこと紹介は本文からの抜粋。

つまり、序盤は主人公シノは救われない。

異世界ファンタジーといえば転生モノ! の方程式は崩されます。

雰囲気はキノの旅のような。

出会いと別れを繰り返す。シノの場合は〇〇なので、より一層深みが増しています。

★★★ Excellent!!!

本当はネタバレであり、テーマが不死だと書くのはマズいかもしれません。
しかし、それを避けるのも難しかった……

不死者が遭遇する出会いと別れ。
永遠に死ねない苦しみ。
物語の定番要素でもあるこれらを、真正面から描いた短編集です。

主人公シノは、その永い時の中で、何を見つけ、誰に出会うのか。
儚くも強いシノは、あまり口数の多い主人公ではありません。
人の業の深さを静かに見つめ続ける彼女は、非常に魅力的なキャラクターです。

不死から生じるであろう悲劇や行き違い、わずかな希望や喜びを存分に描ききっておられます。
陰鬱なシーンもあるものの、決して真っ黒では終わらないのは、作者さんの優しい視線がなせるものでしょう。

短編連作のような構成で、どこから読んでも大丈夫。
とは言え、ちょっとした仕掛けもありますので、できれば順番通り読むのをオススメしたいです。