迫真RTA部 Eランク試験の裏技
続きだぜ。視聴者兄貴いつもブクマ・いいね・ポイントアリシャス!!
感想とかくれると投稿者のやる気が出て投稿が早くなるかも知れない系の噂があるらしいぞ。さて今回はお祭りの次の日から。ここからは五月の勇者科中間試験までひたすらクエスト受けてギルドランクを上げましょう。
「では今日もお兄様の健康をお守りします」
「また戦闘系のやつだろ? 派手にいこうぜ」
ではちまちまとクエを受ける作業なんて8倍速だ。右枠で三人の状況でも書いておきます。右枠すっかすかだと殺されちゃうからね。やべえよやべえよ。
今は原作だとファングが出てきてマスクドラブになって、バラ撒き散らしてミイラやスフィンクスと戦い終わったくらいですね。ここは別に一緒じゃなくていいです。
「お兄様、学園からお手紙が来ました」
ギリシャ彫刻未満のガタイをパンパンにパンプさせながらクエストをこなしていると、無事ギルドのEランク昇格試験のお知らせが家に届きました。
「まあオレ達なら楽勝だろ」
「お兄様なら余裕ですわね? すぐに行けますか?」
ウッス。40分後くらいには、行けまっす。
「二度寝する気だろお前。いいいから支度しろ」
ウッス。なるべく早く行きまっす。個人ランクもEになるらしいので、はりきってイクゾー!! 指定された試験会場にシャワーを浴びてから向かうと、そこは真っ白な床と壁の広がるドーム。学園の敷地と財力をまざまざと見せつけられたぜ。
「はーいよく来たわね。監督をします。勇者科一年担任のシャルロット・ヴァインクライドよ。午前の授業ぶりね」
「シャルロット先生自らが!?」
「これ以上生徒に被害が出ては困るのです」
先生が来るってことは、下手すりゃ血の暴走が上に報告されていますねこれは。
シャル先生はこの世界の人類でも有数の超人です。別世界で魔王ぶっ殺して平和を謳歌していたところ、ヤルダバオトに案内されて異世界転移しています。
「あの、先生と戦うのですか?」
「違うわよ。今日はゲストを呼んであるの。入って来て」
先生と戦うわけじゃないのか。まあ私はアクションゲームガチ勢を自負していますので、好感度とかでガバっても戦闘でガバることはありません。誰が来ても問題なし。
「じゃあ今日はこの子と戦って生き延びてね」
「どうもはじめましてっす! やた子ちゃんっすよー!」
やべえのが来たな。金髪赤目で黒い翼の女の子です。原作未読勢のために説明しますと、こいつは上司であるヒメノが八咫烏の中で一番速いやつと八咫の鏡を融合して作った部下です。普通に光速突破勢なので、本気出されたら死にます。
「それじゃあ。軽く打ち合ってみるっすよ」
やた子ちゃんの動きはアクション好きなら見えるでしょ。ゲーマーなら大満足じゃない? と未プレイ兄貴は思うかも知れません。
!やた子ちゃんの動きは全く見えません!
ここでちょっとだけシステムのお話をします。このゲームには神速領域というものがあり、原作で言うパワーやスピードの差をシステムに落とし込んでいるんですね。なので相手が自分より圧倒的に速いとキャラが消えてるように見えます。実際に速いし、いつ攻撃されるかも不明になってマジ狂い。サーファーくんのケツより簡単に壊れます。なのでホルガンくんも光速で動けるようにならないと、光速突破勢と戦えません。
「準備はいいっすか? まずはホルガンさんの実力を試すっす」
「がんばれ相棒! ぶちかましてやれ!」
「どうかお怪我のないように気をつけてください、お兄様」
大ピンチっぽいですがご安心を。やた子の難易度は7段階くらいに分けられています。さらに何年もこのゲームやってるプレイヤーなら、やた子のセリフと姿でだいたいの難易度はわかります。翼が開いておらず、剣が市販のもので、風のオーラが少しついているので、難易度は2か3ですね。全然楽勝です。いきなり勝って、びっくりさせたる。
「やた子ちゃん吶喊!」
はい直線で突っ込んできました。そんなんじゃ甘いよ。剣で受け流してカウンター決めましょう。エンジン全開!
「んおぉ? マジっすか。そこそこ戦えるっすね」
この状態のやた子は、左右に飛びつつ剣で切ってくるだけです。すれ違いざまに切ってくるか、直前で直角に曲がって突っ込んでくるので最速で攻撃を叩き込みましょう。適当に回避して必殺技当ててりゃ余裕なんだよ! けっ、あまちゃんが。
「なるほどー、まあ自衛くらいはできそうっすね。ちょっと速くなるっすよ」
やた子のスピードが上がっていきますが、反射神経とパターンの記憶でどうとでもなります。私が負けることなどありえん(慢心)
ほらいくどー。ホラホラホラホラ……やた子のHPが減っていないように見えるのは、気のせいでしょうか。
「うーん、マッハ300ってとこっすねえ。もう少し速く動けないっすか?」
もう無理だゾ。むしろ骸骨で相当レベリングしてこれですよ。やっぱ勝てないんすねえ。
「やればできるっす! さあまずはマッハ400から!」
これは速度を上げないと終わらないやつですね。とにかく全力で動いてやた子を追いましょう。どうやらステータス上げる修行と混ざっているみたいなので、頑張れば伸びますねえ。いってみましょう400!
「400! 遅くないですかぁ? さぁどうだ!」
マッハ500!
「もう一声!」
600!
「もう少し欲しいっすねえ。ホルガンさん身体は、しっかりしてバッチリの筋肉質っすよ。まだできる!」
700!
「渋いなぁ~せっかくの機会っすよ! さぁどうする!」
800!
「まだいける! 1から10までみっちり仕込んで! ホルガンさん、死ぬまで楽しんでみませんかやた子が!」
900!
「もう一声! 歯切れのいい所で!」
1000!!
「1000! 決まりだあ!!」
無事マッハ1000に到達しました。完全に勢いで突破しましたね。戦いはノリのいい方が勝つって、それ一番言われてるから。
「暴走しないっすねえ……まあいいっす。合格っすよ。次は三人での連携を見るっす」
ホルガンくんはまだ自力で神の血を引き出せません。そこを開放しようとしてくれたのでしょう。けどイベントもレベルも足りてない。はっきりわかんだね。
「やた子、やりすぎないようにね」
「大丈夫っすよ」
では本格的に三人で協力戦やっていきましょう。基本はホルガンくんを前に、少し後ろの左右にサーニャとマグナムがいる陣形です。はいよーいすたーと。
「まずはそっちの二人っすね」
超スピードでマグナムに斬りかかります。やた子の斬撃は威力も高いのですが。
「オラアァ!!」
「おっ、パワーもあるんすねえ」
マグナムなら攻撃を受け止めるくらいはできます。その隙に斬りかかりましょう。
「おおっと、当たらないっすよ」
「ウインドブレイク!」
サーニャは魔法で援護する係です。攻撃から防御までフォローに回ってもらいましょう。マグナムも射撃で援護してくれますが、ぶっちゃけ当たりません。なので耐久力の高さを見せつけましょう。少しするとやた子が真面目に戦闘を評価するモードに入ります。
「ふんふん、バランスのいいパーティーっすね。もうちょいスピード上げるっすよ。怪我に注意っす」
ここからのやた子対策ですが、まずサーニャに暴風で盾を作ってもらいます。
「エアシールド!!」
「そんなものでやた子ちゃんは止まらないっすよ」
ここで凍結魔法をぶっこみましょう。風で急速に冷えて空気が凍っていきます。
「羽を凍らせる作戦っすか? そんなもんで神格のある翼が凍るわけが……」
マグナム、とにかく熱オナシャス!
「燃おぉ! ええぇぇ! ろおおおぉぉ!!」
熱することで気流がめっちゃくちゃになります。突然空気の流れに壁ができ、一瞬ですが動きがぶれます。あとは集中攻撃すればHPが減るんだなあ。問題はこっち側が温度差についていけるかどうかですね。これは戦闘クエストで練習すれば適量がわかります。
「では最後はごゆっくり」
やた子とホルガンくんを、熱と寒さと風の渦に閉じ込めましょう。攻撃力アップポーションを飲んだら、一番強い技を連発すればオッケイ。魔力の乗った槍で一直線に突っ込む技でいきましょう。何度も何度も高速ピストンでマジ狂いするまで続く。こんなことしてたら、槍マジに壊れるな。
「おおおぉぉぉ? やるっすねえ!」
難易度5からは通用しない手段ですが、今ならこれで決着がつきます。やた子の剣が折れたので、先生からストップがかかりました。
「はいそこまで! やるじゃない。三人とも合格よ!」
「ガンメタ張られた? 切り合いの中で最適解でも思いついたんすか? いい洞察力っす!」
やた子の好感度が上がっています。けどホルガンくんはタイプじゃない気がしますね。やた子の好みは男女の性を感じない悪友が、いつも一緒にいたら自然と好きになっちゃって、なんやかんやで気持ちを確認しつつ、それでも下心とか無く楽しく遊んでいたらくっつく系です。なのでアジュがほぼどストライクだったりします。
「今日から君達はEランク。受けられる依頼も増えるから、上を目指すなら頑張りなさい」
ウッス。ありがとうございます。誠心誠意がんばりまっす。
「やー意外と強くてびっくりっすよ。みなさんが隠した力も使えるようになれば、きっとBランクぐらいにはいけるっすよ」
「気づいていますのね」
「うちは学園側の人間っすからね。本当に体質で困ったら、ちゃんと先生にでも言うっすよ」
「了解だ。覚えておくぜ」
とりあえずこれでランクが上がりました。流石に疲労の色が濃いので、今日は自宅に帰って休ませます。
「ではお祝いに美味しい料理を作りますね」
やったぜ。サーニャちゃんの料理はほんま、疲労が抜けて最高や。至急、お手伝いさせてくれや。肉多めだとあぁ~たまらねえぜ。
今回はここまでです。次回へ続きます。
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