リカバリーできる可能性が高いので続行です

 まだまだリカバリーでお釣りが来るので続行するRTAはーじまーるよー。

 前回はヴァルキリーを倒して試験を突破したところまでです。よし、普通だな!


「相棒、今日はどうするんだ?」


 ウッス、勇者科で必修授業があるので、教室前で待ち合わせでいいっすか。


「では授業が終わり次第向かいますね」

「わかったなるべく早く行くぜ」


 今回はまず勇者科の授業イベントがあります。これは強制かつ重大なイベントです。このままいきますよーイクイク。ヌッ!


「はいみんな集まったわね。今日は勇者科にはいる素質と、力の使い方について教えるわ」


 シャルロット先生が勇者科の適正とは何か、ということを説明してくれます。

 ざっくり言えば、この世界は主人公補正が最強能力です。実際にこの名前で登場しますし、これを少しでも持っているやつが勇者科にぶち込まれます。


「みんな勇者適性が見つかって、この科に入れられたと思うけれど、実際どんなものかわからないわよね。今日はそれを実演するわ」


 勇者科は超特殊クラスです。主人公補正を少しでも持っているやつが見つかれば、強制的にぶち込まれます。別の学科で覚醒しても、メイン学科を勇者科にされるくらいには強制です。その分別学科の授業を受けられたり、色々と無茶を通すために優遇されたりもしますが、今回は割愛します。


「はーい、ここに木の人形があるわね。これを敵とします。でもってこう!」


 木の人形に火炎魔法ぶっ放しています。けど周囲に燃え移ること無く、暑さも感じません。


「これが勇者の力よ。炎じゃなくて、炎を飛び火させないっていうか、敵以外に干渉しないようになる。これが力の一部よ。他にも別な力に覚醒することもあるわ」


 RPGとかで室内で炎魔法使ったり、隕石降ってきたりしても、物が壊れずに敵だけ死ぬやつです。あの現象を起こせます。都合良すぎい! どんな環境でも魔法ぶっぱできるので、これかなり強いです。ガス充満している場所で炎とか使えますからね。使い方次第でいくらでも一転攻勢できます。


「とにかく色々やってみなさい。可能性は無限。好きなことや長所を伸ばすのもいいけれど、未知の分野に手を付けたら、案外覚醒するかもしれないわ。がんばってね」


 ホルガンくんも勇者適正があるので、何かしらの能力があります。主人公補正による都合のいい何かですが、便利なので覚醒して欲しいですねえ。原作だとアジュのリベリオントリガーやマックスアナーキーみたいな能力は便利です。


「とにかく経験を積むことよ。息抜きも兼ねて、別のジャンルでも手を出してみるといいわ。私も似たようなものだったから。以上! みんながんばって!」


 はい授業終わり! 閉廷! みんな解散! 仲間の元へ行きましょう。


「ホルガン、少し時間いいか?」


 いいわけないじゃんアゼルバイジャン。クレアとメルフィアですね。固有イベントでしょうか。なんかあったっけ?


「この前のお礼をちゃんとしたいから、ついてきてくれる?」


 センセンシャル! もうすぐ仲間が来まっす。


「ならその人達も一緒でいいわ。奢るくらいのお金はあるから」


 んーどうしたもんですかね。断ると好感度下がりそうですし、毎回言われてロスるのも嫌ですねえ。何かアイテムもらえるかもしれませんし、ギルメンに紹介しておいてもいいかもしれませんね。


「別に予定はないから、そっちの仲間が来るまで待つよ」


 ウッス、じゃあギルメンを一緒に待ってください。


「食いたいものがあれば言っていいぞ。メルフィアは金持ちだからね!」


 ウッス、じゃけんお肉食いましょうね。

 ちなみに仲間に冷たくしすぎてもダメです。失礼な態度を取るとそれはそれで評判とか好感度が下がって面倒なことになります。何かとバトル挑まれたりで大ロスするぜ。全部断って無視すればいいというものではありません。最速を目指すあまり盲目的になり、結果としてロスっては無意味です。チャートにちゃーんと書いておきましょう。


「おまたせいたしました、お兄様」

「悪い、遅くなっちまったか?」


 ばっちぇ時間どおりサーニャちゃんとマグナムが来ましたね。適当に自己紹介させながら飯屋にイクゾー! デッデッデデデデ、カーン!!


「改めて助けてくれてありがとう。好きなものを食べてね」

「ありがとな! メルフィアがいなくなったときはどうしようかと思ったよ!」


 しっかりお礼を言われました。礼儀正しいのは気持ちいいですね。ええ。少し高めのお肉を注文しておきます。これでスタミナが上がるので、訓練で多少の無茶ができますぞ。


「お一人で体を傷つけるような真似はおやめくださいね。いつでも私が治療できるとは限りませんので」


 センセンシャル。気をつけるので許してください。なんでも許してください(しないとは言っていない)


「ホルガンってば血まみれで走ってるもんだからさ、超驚いたよ」

「どうしてそこまでしてくれたの? 失礼だけれど、ほぼ初対面だったはずよね?」


 どうしても死なれたくなかったからです。クラスメイトに死んで欲しくないからね、しょうがないね。すぐ回復したからへーきへーき、大丈夫だって安心しろよ。


「そう……覚えておくわ。助けられたことは忘れない」


 ちなみに助けられないとすっげえロスるんだよなあ。しかも勇者科の雰囲気とか最悪になるし、他のキャラのコンディションとか関係がややこしくなって現状把握ができないんだよ!(全ギレ)じゃけん、なるべく勇者科は全員生存させましょうね。


「そういえば、ギルドのメンバーと待ち合わせをしていたのよね? 何か予定があったのに邪魔していないかしら?」

「気にすんな。ファイブリスペクトの予定でも立てようと思ってただけだ」


 ファイブリスペクトは今日から五連休にしてやる! だからオレをリスペクトしろや!! って言い出したおっさんをリスペクトする日です。全国を五連休にしたので、並の偉人じゃ追いつけないほど尊敬されています。

 原作者がゴールデンウィークネタ入れたかったけど、異世界で理由作るのクッソめんどいからゴリ押しでギャグにした部分ですね(ファンブックより)


「予定ね、ちょっと気になるなー。そっちは何すんの? まだ日にちあるよね?」


 さてここで分岐です。連休対策で観光地のモンスターと戦える講習が発生するんですが、これに行くとアジュとリリアのイベントが発生します。黒狐襲来イベントなんですが、重要なターニングポイントです。

 参加するとヒメノの正体と九尾に関する情報が手に入ります。これにより神話生物との接点ができるのですが、半端に参戦すると即死します。マッハ1000程度では絶対に戦えません。


「今年学園に来たものですから、観光地の敵と戦う低ランク向けの講習を受けようという相談をしておりました」


 サーニャちゃんが解説してくれましたね。黒狐はホルガンくんだけなら隠れていればいいのですが、マグナムとサーニャちゃんが突っ込んで死んだらもう最悪です。確定でリセです。二人は本当にいい仲間なので、このまま一緒に強くなってもらいたい。でもここで神の存在に気づかないと、他のタイミングが難しいのでクエ開始です。


「いまさら講習? いや、国外の敵と戦うのはあながち的外れじゃないのかな?」


 自分の弱さを痛感したので、なんか初心者向けの企画にでも行って初心を思い出そうと思います。とか適当なこと言っておきましょう。


「そう、強いみたいだから余計なお世話かもしれないけれど、がんばってね」

「ホルガンなら余裕っしょ! それ終わったらどっか遊びいこうな!」


 ウッス、時間があれば行きます。RTAだからそんな時間ないけどな!

 というわけで肉をごちそうになり、スタミナが増えてストレスが減りました。ああーうめえなー。全員の好感度も上がっているので、今日は本当にいい日だあ。


「オレらは勇者科じゃねえから、そっちでの相棒をよろしくな!」

「ああ、あたしらに任せとけ!」

「では失礼いたします」


 別れを告げて家に帰ったら、早速トレーニングしましょう。筋トレは大切です。日々の積み重ねが物を言うって、それ一番言われてるから。ここからの数日はトレーニングと授業に専念します。こんなん五倍速だ。

 途中でホノリと会えたので講習に行くことを伝えます。するとアジュと一緒に行くと答えが返ってくるので、さささっと同行を願い出ましょう。日取りはそっちに合わせます。


「わかった。じゃあ当日よろしくね」


 ウッス。さて今日は身体測定の日ですね。部屋は男女別です。覗くとかそういう選択肢もありません。アジュくんが来るまで別の場所で待機しましょう。先に入ると面倒事が起きるぞ。すぐにだ。


「よっ、ホルガン」


 ウッス、そっちはギルメンと一緒ですねえ。なにやら三人娘が話していますが、こっちには関係ないので気にするな。


「騒がしい奴らだ」


 どうせ嫌いじゃないんでしょう?


「……まあな」


 あーいいっすねえ。なんかの拍子にうちのギルメンも勇者適正芽生えないかな。


「まあ知り合いがいると楽なのは同意するよ」

「うむ、もっとわしらに感謝するがよいぞ」

「そうなったら楽しそうだね」

「ほら、そろそろ順番が来るわよ」


 あっ、そうだ(唐突)ちょっと書類記載漏れ見つけたんで、アジュ先に検査受けちゃってくださいよ。俺も後で行くからさー。


「わかった。お前らもさっさと受けてこい」

「はーい」


 さてアジュくんを先に行かせた理由ですが、中に敵ヴァルキリーがいるからです。原作ではここでアジュくんが夢を見ることでリリアとのフラグが進みます。なくても黒狐で九尾イベントには行くのですが、霧人間とバトルすることで得られる情報や魔法の閃きもあります。なのでそーっと離れ、近くで書類を書いているふりをしましょう。


 バアン!!(大破)


 はい何かがぶっ壊れる音がしましたね。アジュの戦闘が始まったのでしょう。これ一緒に行って介入すると長くなります。経験値もたいしてうまくないので、アジュに倒してもらうのが最速です。外で順番待ちしている女子がざわついていますが、気にせず立っていましょう。


 バアン!!(大破)


 禁断の大破二度打ちが来ましたね。これでもう敵は倒されました。

 煙が吹き出し、アジュ達がどっかに行ったかな? というタイミングで職員が来るので、事情聴取と別室での身体検査を終えて帰りましょう。

 なんか……RTAっぽいムーブできたな(ご満悦)

 では今回はここまで。次回はアジュ達と行くクエストでお会いしましょう。

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