修行やってます、いつの日か世界を救うと信じて
結構いいタイム出てるけど、今何かスポーツとかやってるの? なRTAはじめるよー。
今回はホルガンくんが病院に連れ込まれたところさんからですね。結論から言えば問題ありません。
「コォコォア……」
「気がついたかホルガン」
病室での会話が長引きそうなので退院するとこまでスキップだ。ついでにさっきのボス戦の話でもしましょう。あれは『血の暴走』という、神の血が入っていると起きる最初のイベントです。自キャラが成長するにつれて、既存イベント中でも差し込まれる、血にまつわるイベントですね。本来もうちょい遅く発生するはずですが、今回はキャラクリで得た『濃すぎた血筋』によって予定より早めに起こったのでしょう。
「すまねえな、助けてやれなくて」
「へーきへーき、バッチェ生きてますねえ! ありがとナス!」
「オレも覚悟を決めた。次からは戦力になるぜ」
なんかマグナムのステがごっさ上がってる……まあいいか。強くなるに越したことはありません。玉も竿もでけえな(褒めて伸ばす)
「すまない。完全に私達の調査不足だ」
「重ね重ね申し訳ない。心より謝罪します」
「あんなの事故だよ事故」
ここで「一年生最強の戦士」という称号を取るために倒さなければいけない人を、確定しているだけお教えします。
まず原作小説主人公のアジュ・サカガミ。ヒロインのシルフィ・フルムーンとイロハ・フウマ。
勇者科のヴァン・マイウェイとルシード・A・ラティクス。こいつらは絶対に入ってきます。
最大の問題点は、全員と仲良くなりつつ、彼らの成長度も高くないと倒してもカウントされない点にあります。
例えばシルフィなら時間操作能力とクロノスの血の覚醒。それもトゥルーエンゲージという能力までは最低でも覚醒している必要があります。
イベント消して弱体化させても最強の称号は名乗れない、ということですね。
「いやあ無茶したね君。危ないところだったよ」
「先生ありがとナス!!」
「痛いところはないかい?」
「ないです」
医者から検査を受け、完治していると太鼓判を押されたら帰宅準備は完了です。ほな帰りまひょ。
「すまなかったホルガン。報酬は多めにしておいた。お詫びと治療費だと思って欲しい」
「気にしすぎだって、はっきりわかんだね」
「受け取っときな相棒。こういうのは気が済むようにしてやるもんさ」
「おかのした」
さーて帰宅しましょう。もう夜になりますからね。ちゃんと休息をとって、明日のトレーニングに備えましょう。
「お帰りなさいませ、お兄様」
どちら様ですか? 家に知らない女がいますねえ。誰だよ。
プラチナブロンドのロングヘアーで、水色の瞳でスタイルよし。お嬢様っぽい服装と雰囲気ですね。
「知り合いか?」
「妹です……」
「高等部一年、サーニャ・モザイクロームです」
おしとやかさと優雅さが合わさって最強に見える。
「高等部?」
「義理の兄妹なのですわ」
「そいつはすまねえことを聞いちまったな」
「いえいえ、むしろ神に感謝しかありません」
兄妹いたんですねえ。これはランダムで作られるやつなので、まあしょうがないです。頼むから仲良くしろよ……仲良くしろって。
「お兄様がお世話になっております。ギルドメンバーのマグナム様ですね?」
「マグナム・マキシマムだ。よろしく頼む。様はやめてくれ」
「かしこまりました。これからもお兄様をよろしくおねがいします」
マグナムに物怖じしませんね。優しい笑顔です。ステータスたっかいな……この子に問題がなければこのままレギュラー入りですかね。思わぬ所で三人目が来ましたよ。
「お帰りが遅かったので、僭越ながら夕食の準備をいたしました。まだでしたらどうぞ」
「いいのかい? 悪いね」
「いえいえ、お兄様がお世話になっているんですもの。さ、お兄様もお早く。私も今日からギルドメンバーですから、一緒に食べますね。正式に登録も済ませました」
えぇ……どういうことなの。行動力の化身かお前はよお!
「お兄様、ポストにお知らせが届いておりましたわ」
おっ、お目当てのイベントチラシが来ましたね。内容はこんな感じです。
『ダンジョン科からのお知らせ。高等部一年生で、Dランク以下のギルドに所属しているものが対象。制作された初心者向け擬似ダンジョンをクリアすると、単位三を差し上げます。最低人数三人から、最大で六人までで、初心者をパーティーに入れること』
これ妹ちゃんいるから三人にできますねえ! できますできます。
今回は原作でいえばシルフィ覚醒イベントです。ここでちゃんと強くなってもらいましょう。
初心者がやりがちなミスですが、原作イベント発生前に先回りして元凶に対処することはNGです。再走案件なんですよ。キャラは成長させましょう。称号取れねえぞ。
「よろしければご一緒いたしませんか?」
「あぁ~いいっすねぇ~」
「準備一式は済ませております。いつでも行動できますわ」
えらい準備がいいけど……これ裏とか無いだろうな。重いイベントとかは勘弁してくださいね。
「じゃけん、明日行きましょうね」
「オレは構わねえぜ」
「流石はお兄様。迅速な行動です」
そんなわけで早めに寝て、イベント会場へやってきました。でっかい塔が建っていますね。新築です。イベントは便利なもので、原作イベントに混ざるとそのまま進行していきます。先を知っているからこそプランが練れる。チャートの作りどころさんですよこれは。
「おっ、ヴァンじゃ~ん。おっすおっす!」
「おっすおっすホルガン」
ヴァンに挨拶したら、受付行って中に入りましょう。一応アジュパーティーが来ていることも確認しましょう。よし、いるな。いないと無駄になるんだよなあ!
「ほらいくど~」
中は学校の校舎みたいになっています。トラップも敵も初心者用で、慣れた人なら楽勝でしょう。ガンガン進んで休憩エリアまで行きたい。基本イク。
ここまではホルガンくん単独で走破しましょう。経験値まずあじですからね。ただしジャンプ突きの練習を忘れずに。
「フゥン! ホオン! オォン!!」
「お兄様、その調子です。もっと声を高く、歌うように」
この技はジャンプしてから槍に全体重かけて落下し、ヒットすると軽く上にポヨンと跳ねる技です。アクションゲーの無限1UPとかのイメージですね。これを是が非でも習得します。
「アッアッアッアーン!!」
「素敵です。世界レベルの歌声までもう少しですよ」
「声関係なくねえか?」
敵がいなくなったら、ぱぱぱっと休憩エリアまで行くんじゃい!
休憩エリアは一階まるごと屋台と休憩スペースです。ここで原作主要メンバーに会いましょう。
「このへんにぃ、うまいラーメン屋の屋台、来てるらしいっすよ。じゃけん、行きましょうね」
「そうですわよ」
「異論はねえけどもさ」
しっかり体力回復しつつ、ヴァンと話しているアジュPT四人に近づきましょう。
同じ勇者科だと言うと少しだけ興味を持ってくれます。
「ホルガン・モザイクロームです。おっすお願いしまーす!」
「アジュ・サカガミだ。よろしく」
ついでにギルメンの存在も認識・紹介しておきましょう。
ここで知り合いになるのが一番効率がいいです。ヴァンという緩衝材があり、アジュのギルドとも知り合える。知り合えるギルドがふたつもある……やっぱり原作イベントは、最高やな! では三人で次の階へ。
「ここからは全員で敵をしゃぶりTIME……しゃぶりTIME……」
そこそこ経験値が稼げるエリアに来たので、三人のチームプレイを意識していきましょう。サーニャがどれくらい使えるかも調べます。
「お兄様の期待に答えますね」
「任せな相棒」
やることはあまり変わりません。マグナムの援護射撃の射線に入らず、しっとりとしていて、それでいてベタつかないようホッピング突きの練習をしましょう。
「シェルシェルシェルシェル、であることを意味しています」
「援護しますわ」
サーニャが強化魔法かけてくれました。二人ともええ子やなほんま。ラケットであのプリケツを叩いてあげたいわ。
「こうだぞ! ほらこんな風にしちゃうぞ! 終わり! 閉廷!」
「以上、皆様解散ですわ」
敵は空っぽの鎧なので楽勝です。次の階層で食虫植物くんが倒されているのを確認し、メッセージを見つけましょう。メッセージはヴァンより後、アジュより先に来ると安定して見つけられます。
「ここはクリアとみなします。四階にいらしてください。ですって」
「じゃけん暗黒空間行きましょうね」
「普通に上に行くぞ」
はい吹き抜けに広い階へ出ました。ここで待ちましょう。
四階は丸々一つの部屋になっていて、端に上への階段がある。どうやら結界で階段へは辿り着けないようだ。天井までざっと十メートルはある。窓が横に十数個。それが天井までに三段ある。風通しがいい場所だ(原作引用)
「やたら人がいるじゃねえか。全員順番待ちか?」
「魔力、貯めて待つぜ」
「至急、敵来て欲しいですね」
やがてアジュくん一行が来ますので、適当に接触しつつイベントを待ちましょう。あくしろよ。うえーいちんたらやってんじゃねえぞ。どうして僕をそんなに困らせるんですか。
「みいいいぃぃなっさああああん!! 待たされ過ぎてイライラきてますかあああああ!!」
天井付近の窓に制服を着たオレンジのショートカットの女がいます。おっせえんだよ! こっちの事情も考えてよ。
「はーいちゅうもおおおぉぉぉおく!! ここですよー! かわいいかわいいゲルちゃんがここにいますよおおおお!!」
こいつがお目当てのヴァルキリーゲルです。今回の目的の一つ。ヴァルキリーという存在を知り、戦闘経験を得ることです。この作品のヴァルキリーは善と悪がいます。大半が悪側で暗躍しており、善人はただの数人しかいません。この問題に首を突っ込んで、次の日からは離脱しましょう。突っ込んだり抜いたりしろ。
「なんだあいつ。運営側か?」
「はーい全員揃いましたねー。それじゃあ合格発表でーす!! ダララララララ! えーサカガミ様ご一行の四名様ー! えー以外の皆様全員!! 全員ですねー!!」
今のうちに装備の確認を済ませましょう。回復よし、武器よし、ステータスも上がっています。まあ死なないでしょ。
「いらない子なんで――――――消えるか死ぬかしてくださいな」
ゲルの左右から空間を裂いて、巨大な白い骨の手が、ちょうど人間の腕から指先までの骨が大量に出てきます。手を入れる専門家でも呼んだのでしょう。
「運営だかなんだか知りませんけどねえ、人間のくせにゲルちゃんに指図するとか胸糞悪いんですよ。全員死にたいなら構いませんけどねー。モブのみなさん帰ってくれませんかね。だめですか? だめですか? ゲルちゃんが三回見つめてもダメですか?」
骨が暴れだし、生徒が叫びながら逃げていきます。ここは残るを選択。アジュギルド四人とヴァンも残ります。
「あれからどれだけ文献を探しても、知人をあたっても目撃情報すら無かった化物が……どうして」
「文献になんて載ってるわきゃないでしょう。これはゲルちゃんがヘカトンケイルと最近買ったドクロのアクセを参考にして作ったオリジナルの化物なんですから」
「化物を作るか。テメエも立派な化物だぜ、お嬢ちゃん」
原作同様のやり取りが行われていますね。未プレイの人のためにざっくり説明すると、このデカ骸骨はシルフィにトラウマ植え付けた敵です。シルフィの力を引き出すためにゲルが仕組んだことですが、クロノスの覚醒とアジュのシルフィーキー入手イベントなので、絶対に発生させましょう。代用イベントもいくつかありますが、これが最速です。
「シルフィ!!」
原作通りシルフィがゲルに連れて行かれ、骸骨が立ちはだかります。
「アジュ、シルフィを、私の親友をお願いね」
「さっさと行ってくるのじゃ」
アジュくんを上に行かせるために、ここは一肌脱ぎましょう。
「お前さアジュさ、シルフィ助けに行きたそうにチラチラ見てただろ」
「そうですわ。こちらはお任せください」
「お前ら、さっき知り合ったばかりだぞ。どうしてそこまでする?」
「知り合っちまったんだから、見捨てるってのはだらしねえよなあ」
「……この恩は返す」
『ソニック』
はいソニックキー使ってアジュが消えました。上に行ったみたいなので、ここからが稼ぎポイントです。迫真のアクション、見たけりゃ見せてやるよ。
「いくぜオラア! イイイイヤッハアー!!」
「援護してやるのじゃ」
まずヴァン、リリア、イロハが敵に攻撃するまで待ちましょう。これは開幕でやってくれるので、RTA的にはうまあじですねえ! こいつらクッソ強いので、初撃が決まれば骸骨くんはHPがガン減りします。なんだお前根性なしだな。そしてここからが稼ぎどころさんだぜ。
「マグナム、足にズドンとオナシャス!」
「オッケイ!」
まずマグナムに骸骨の足を止めてもらいます。その隙にでっかい骨の腕を駆け上がりましょう。
「お兄様の道は私が作ります」
サーニャが氷で敵の体をカチカチにしてくれているので、今がチャンスです。ほんといい仕事するなこの子は。天使かな。
「ンアッー!!」
クッソ汚い雄たけびと共に、骨の頭に向けて上空からジャンプ突きしましょう。
無事頭部に深々とホルガンくんの槍が挿入され、骸骨の頭が半分砕けました。同時にジャンプ突きの効果でホルガンくんが少し上に飛びます。
「死ぬ寸前まで痛めつけてやるからな~」
これで骸骨くんは死に、経験値がうん、おいしい! のですが、こいつ不死身で超再生もちなので、一瞬で復活します。そうするとHPがゼロから一気に回復するのですが、ゼロから1になる瞬間にジャンプ突きかませばもう一回死にます。これを繰り返すことで、超格上の敵を連続で始末する高速レベリングが可能なのです。
「エアバルーン!」
ホルガンくんの頭上に空気のクッションができました。クッションというかトランポリンに近いかな。これの反発エネルギーにより、勢いがついて殲滅速度も火力もアップ。おおーええやん。
「これで討伐スピードが上がりますわ。お兄様」
うせやろ。ちょっと君……都合良すぎない? 地味にマグナムと一緒に追撃してくれているので、多少HPを回復されても殺しきれています。
「なにやっとるんじゃあれ……」
「斬新な倒し方ね」
「おもしれえな。オレも混ざるか」
ヴァンが大剣で同じようにぴょんぴょんするので、火力が上がって効率アップしています。
「素敵ですお兄様!」
「素敵……か? ああいう風習でもあんのか?」
「面白いのじゃ。ほれほれブーストかけてやるからもっと加速せい」
リリアに強化魔法をかけてもらい、さらにレベリングが捗りそうだったのですが、上から爆音と振動が伝わり、アジュとシルフィが降りてきました。あと五分くらい戦いたかった……倒すの早いよ。
「シルフィ!!」
「心配かけてごめんねイロハ」
シルフィとイロハが抱き合っています。あぁ~たまりませんわ。さてこれでやることやり終えました。あとは学園側から事情聴取を受けて、お家に帰るだけなので今回はここまでです。ではまた次回。
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