豚をぶたないで

 この物語はもう、一言で説明できそうです。


 異世界もOKなamaz◯nじゃねえか!


 amaz◯nのロゴの意味を確認を兼ねて改めて調べると、やっぱりでした。完全に意識していますね。


 a→zまでありとあらゆる商品を取り揃えているといった意味合いがありそうです。


 まあ正確に言うならば、異世界の物品を売り買いしているので、商社というか小売店というか、そういった類のものですね。ちゃんとした分類を知らないのですが、むしろ物流になるんですかね?


 ワンアイデアもので、納品物に問題があり、そういった商品の問題点をどう改善して売り出すかというところが物語の主軸にあります。


 サクサクっとテンポよく進みますし、こういったアイデアはとても好きです。


 勢いで物語が進みますし、ギャグテイストなのでそういったところにあった文体であると思うので、気軽に読めます。


 問題の発生→問題の整理→紆余曲折→解決といった一通りの流れを沿っていていいと思いました。



















 私は一体何を言えばいいんでしょうか?(アイデンティティーの危機)


 というか、一番ウケなかった作品ということを言われてぶちこまれても、正直困ります。ましてや理由に見当がついていると言われると、更に困ります。


 交流があるからこそ言いたいのですが、この企画は自信作を読ませていただきたいのです。面白い物語が読みたい願望がありますし、皆様もおそらく自信があり遠藤の度肝を抜かせてやろうといった心意気でご参加頂いているものと信じております。


 心の奥底では『自信作なんだけどたまたま理解してもらえなかっただけだからぜひとも読んでくれ!』という思いがあるのかもしれないですし『ダメなところを他者の目から確認してもらいたい』という思いもあるのかもしれません。


 でも私個人の思いとして、自信を持って参加して欲しいです。それは傲慢であっても構わないのです。もちろん本気の思いだとは信じておりますが、なんとなく弱気な前置きがあると、こちらとしても見る前から偏見によるフィルターがかかってしまいます。


 ウケてなくてもいいじゃないですか。


 自信を持ってください。













 こういうワンアイデアは結構好きです。世楽様の物語は王道の展開をどこかしらに入れつつ、アイデアの面白さだったり、他の人が書かないような視点から物語を語っている才能に溢れているように感じます。


 具体的には、チカン兄妹の着目点は面白かったです。一つの言葉に複数の意味を持たせて、そういうことだったのかと感心させる手法はとても好みなのです。


 そして現実を皮肉るようなテイストのギャグは好まれる人には非常に好まれると思います。私はそういうのに弱いです。


 で、今回のこの物語に関しては、一話一話を短く区切りすぎていることで、物語に入り込めない印象がありました。


 そして、一話目は物語の先を読むかどうかの大事な分水嶺です。一話目が社歌から始まることで、何らかの会社であることはわかるのですが、それ以外はほぼ何もわかりません。

 この一話目を読んだ時点で、次の話が読みたくなるように感じるのかどうかという点が、全ての物語上の課題であると思います。


 今回に至っては、ウリにしたい部分が出ていないと思ってしまいます。


 読んでいったら読んでいったで、最後の方である16話〜18話では会社とは少し関係の薄い部分の出来事がピックアップされます。短編連作であればそういった手法は大いにありなんだとは思いますが、一応一本道で突っ走っている中、どうしても異質に感じたので、いい話ではあるけれどっ、と感想が漏れました。














 このアイデアはぜひとも長く読みたかったです。私も短編を書く上でよくやらかすのですが、書きたいことを詰め込みすぎるとわっちゃわっちゃします。日帰りファンタジーに投稿した際は、その弱点が如実に現れていたと自分自身が思います。そもそも書いた時点で2万字を超えてましたし。


 基本的には構成力不足であると判断されても仕方がありません。


 光るアイデアがとてももったいないので、ぜひともシリーズ物として読んでみたかったです。


 そして今度は、ぜひとも今の全力を見せて頂きたい。


 本気で、そう思いました。


 ありがとうございました。




















 焼肉食べたい。

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