雨夜の星 田和 田和氏様
鬼灯朔様も読みます企画を始められたよ!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885468238
場合によっては酷評もあり得ると宣言されていることで、きっと忌憚のない意見を素直に連ねていくはずだよ。
とっても楽しみだね!
……全力で応援しているんですが、これって煽りじゃね?←応援です
雨夜の星 田和 田和氏様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881589099
まあとりあえずはくじを引いていきましょうよ。
甘口!
甘口引いておいてなんですが、多分色々言います。
戦乱の時代、領主に迫られたことを拒んだ吉乃姫は、忍びである才四郎をお供に、叔父の元へと旅路につく。実質追い出されたのだ。
吉乃は身分を隠す必要性から小春と名乗り、兄のように小春を脅威から退け、旅路が不自由なく行えるように気遣いを見せる。
徐々に二人の距離も縮まりつつあるが、小春はかつての火事で負った顔面の火傷の呪いにかかっているようだった。
醜い私が、幸せになんてなれるはずがない。
才四郎は、五年前に出会った少女を探していた。
色の抜け落ちた銀髪、儚くも美しく見惚れた。
小春と瓜二つの姿であるのに、彼女は出会いを否定する。
この気持ちは、思い出は、果たしてただの勘違いなんだろうか。
葛藤と罪悪感。思いやりの裏返しに満ちた、月に指を這わせるような恋物語。
言葉遣いは物語の雰囲気を作ることに長けており、時折混ぜられる詩や和歌などは物語の色に花を咲かせます。
披露される知識はくど過ぎなくて、読んでいる方としても勉強になりました。
萱草という花は、ワスレグサだったのですね。というかワスレナグサしか知らなかった身としては、大変衝撃的でした。こんなん絶対いつか物語で使っちゃいますやん。ネタをありがとう……ありがとう!←インスパイアと言う名のパクリ野郎。
そして、物語序盤で明記されているので言いますが、領主を辱める形となったことで、才四郎は小春を暗殺するように命を受けています。
徐々に惹かれつつある女性。しかも過去に一目惚れするほどに焦がれた女性かもしれない小春に対する気遣いと葛藤は、やはりいいですね。
こういう美しい話を読ませて頂いていると、自分自身のゲスさが嫌になります。様々な事情から女性を連れ込んでいる才四郎に関してやきもきしている小春ちゃん可愛い。
いっそのこともっとゲスいところを見せつけてあげたい。無垢な色を欲望という下卑た絵の具で染める時、底知れぬ感情が芽生えるのだ←コイツ疲れてんのかな。
ピンチも描かれた、戦乱の世であるがゆえのもののあわれ。儘ならぬ生活なども描かれており、時代的背景を感じさせます。
文章もとてもお上手であり、物語の伏線もおそらくは不足なく回収されているはずです。
しっかりと終わっておりますし、この物語の形としては期待通りの最高な形をしていると思います。
いい話でした良かった。
了
とはいかないのが難しいところです。
雰囲気が良くて、郷愁の念を感じる和テイストの恋愛だからこそ、言うぞ。言っちゃいますぞ。
気になったことが2点ありました。
文章は上手で、戦国時代だからこその現代の言葉遣いよりも光景や所作で物語を表そうと、美しい言葉で物語を彩ろうといった努力が多くの場面で見られます。
でもですね、イマイチ入りきれていない自分がいたんです。
まあ好みの違いだしなーと片付けてしまうにはあまりにも勿体ない感覚を覚えたので、読みながらずっと考えていました。
美しい詩や古風な言葉遣いを見ていて、ほんの少しだけ違和感の正体に気づきました。
感覚的な話かもしれませんが、言葉の美しさに頼り過ぎているように感じたのです。
何千と詠われた詩には、独特の力があります、古来より使われてきた日本語の数々には、それだけで力を感じます。
物語を自分の言葉というよりも、そういった先人の力が強すぎるのかもしれないと思いました。
いやいや、過去に良かったものを物語のシーンにおいて取捨選択する。それが作者の力量じゃないんでしょうか?
その通りだと思います。けれども、過剰すぎると作者様自身の言葉が薄く感じてしまうという印象も抱いたのです。
気になったもう一点は、やはり人称に関してです。
小春ちゃんの一人称が基本ベースです。
途中で一度三人称に切り替わりまして、ちょっと気になったので人称の変更について調べてみました。
基本的にはタブーとされているようですが、現代作家の間では昔ほどの格式に拘らず、採用されることもあるそうです。ものすごく広義に考えれば小説にルールはないという意見もありますし、私の頭が硬すぎるきらいもあるので、この感想の結論については保留にしていました。
結果的にこの選択が物語の彩りになってたらいいか、と。おもしろければいいや、と。
で、物語の最後の方で結論が出ました。
クライマックス間近に、才四郎の一人称視点に移るのですが、このシーンを読んで私の視点変更に関する思いの答えが出たのです。
変更したことで、薄っぺらくなってしまった。
小春ちゃんを中心とした思いを軸に進んできました。一人称であるからこそ小春ちゃんに感情移入してやきもきやトキメキを追っていく様が楽しかったのです。
そして、一人称を選ぶメリットって、何かしらの説明がなされなければ相手の心情を完璧には推し量れないところだと思います。
それを才四郎に視点を向けるための途中の三人称、そして種明かし的な部分も孕んだラスト間近の一人称。
ここでもうドキドキもワクワクも明かされて終わりでした。盛り上がる前に終わってしまった印象はどうしてもあるのです。惜しい!
完全にもうお前ら愛し合ってんだろさっさとくっつけこの野郎!(自身の現状を思い出しての涙)と思っていても最後まで騙し抜いて欲しい。身分差や年の差、思いの違いからくる噛み合わなさの醍醐味はそこでしょう。
ギリギリまで焦らして欲しかったです。お互いの思いを明かしつつの展開にするのであれば、三人称を選んでおいた方がまた違った効果も期待できたのかも知れません。
甘口と言いつつ、全然甘くないですね(詐欺)。
でも、美しいお話だからこそ言いたくて仕方なかったのです。
まあ私の歪んだ愛だと思って頂ければ。
返品はきかないぞ☆(キモいぞ☆)
しかし、やはり可愛らしく様々な運命に囚われた小春ちゃんはとても好きです。
ありがとうございました。
4137000
明日は二作品くらい読みたいなー。
企画を終わらせないと話作りにも手がつかない。うまくやれるようなら苦労はないのです。
気になることは終わらせてから。よいしょ。
人間兵器のグロワール 草詩様
おお、コメント王の草詩様(当社比)がついに出ましたね。
代表作と標榜されている今作、楽しみです。
読み進めます。
次回予告
とあるイベントに参加しました。
昼飯を食べに。
そしたら生放送の撮影で高田純次とタカアンドトシがいました。
やっべー芸能人始めて見た! とテンションがとても上がりました。
本番前の高田純次さんはとても真面目そうに表情を引き締めてましたが、内心では女性の下着の色のこととか考えてるんじゃないかと邪推したら笑えました。
誰と行ったかといいますと、もちろんいつものです。
一人で(様式美)。
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