ネクロマンサーは泣かない あど農園様

 最近、ミスを犯してしまったことも思い出しました。


 レミオロメンの『3月9日』が聴きたくなって流していたのですが





















 その日は3月10日でした。













 ネクロマンサーは泣かない あど農園様


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054880222164


 遠藤は泣きそうですよ。


 94万字てなんやねん(不思議な力が働いてフォント大で)。


 コツコツ読んでましたが、祝日なのに当直であることを利用して、一気に読みました。なあにたったの40万字くらいですよHAHAHA!←疲労困憊。


 もうくじを引く気力もないです。
























 ネクロマンサー。死霊魔術を行う術師。


 イメージとしては、死体を操る、死者を蘇らせる等の、主に死者を使役することを生業とする職業であるように考えられる。


 主人公であるトーダは、突然世界の女神たるイザベラに誘われ、異世界にて生活することを強いられる場面からスタートする。


 24にも及ぶ職業に加え、暗視、料理スキル、野宿スキルといった様々な生活に役立つスキルの説明を受け、自らが異世界で暮らすために必要なものを取得し、転移させられる。


 剣士や魔術師といった、ゲームやライトノベルにおいて耳にする職業を選択肢から排してまでトーダが選んだ職業は、ネクロマンサーだ。


 その理由は、


 亡き妻を蘇らせるため。


 量産的な異世界ものを彷彿とさせる設定でありながらも、物語の独自性は多分に感じさせられる。


 おそらく作者殿が最も意識して描いたであろう拘りがあるからだ。


 この物語の境遇は、目を覆いたくなるほどに、過酷なのである。











 えーとですね。












 めちゃくちゃ壮大なジー行為(ぼかす)を見せて頂いた気分です。


 すげえですよ。


 94万字もの物語が紡がれている間、







 経過した時間はまだ三日です←マジ。



 しかもまだ1章も終わってないっぽいです。




 ごめんなさい言わせてください。ほんと言わせてください。






 なげえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええですよ!




 優れている面としましては、描写や情報の濃厚さが一つ目です。


 おそらく作者様はひっっじょうに几帳面な方で、生半可じゃないくらい世界観を練り尽くしていると思うんですよ。


 ジョブの詳細から使用できるスキル。まるで本格RPGゲームを一本まるごと入れ込んだくらいに詳細な設定で満たされています。


 使える能力、レベルが上がった際にできることがどれだけ増えたか。取得してある日常的なスキルをどこでつかうか。


 その詳細な設定は主要なキャラクター一人一人にあてがわれている様子が窺えます。


 そして、主人公トーダのネクロマンサースキルとして、死体から魄(魂の器のようなもの?)を抜き取る際、死んだキャラクターの死ぬ直前の状況やその思いも情報として得られるのですが、抜き取るキャラクターの情報を丁寧丁寧丁寧に描かれます。


 情報を抜き取る際の描写だけでおそらく4万字くらい描かれたりしています。1キャラだけで。


 さらにほかのキャラクターから過去を聞き出す場面でも万字超えなこともちらほら。


 ここまで詳細に練られた設定を、私は知らないです。





 優れた点の二つ目。


 トーダはかなりの頭脳派で、しばしば心理戦を仕掛けたり、機転をきかせることで生き残りを図ります。


 人死にも当たり前に起きてしまう世界観の中で、ただの現代人であったトーダが窮地に立たされても冷静に対処できることには理由があります。


『平常心』というスキルの存在が個性的です。


 おそらく負荷がかかりすぎて視認できないMPが切れたりした時か、一定以上の負荷で自動的に外れるのか理由はわかりませんが、オンにしてあればあら不思議。


 いきなり敵に襲われても、目の前で仲間が殺されても、自身の手で味方だった者を葬らなきゃいけない時も、冷静さを保って入られます。


 ただの一般人が殺戮の世界に乗り出すための設定として、上手いやり方だと感じました。





 優れた点の三つ目。


 生半可ではない過酷な境遇です。


 何もわからず異世界に放り出されて魔物に襲われる。よくある展開ですが、なんとか撃退して助けてもらっても、ネクロマンサーは単独での戦闘力はほぼ皆無です。


 いきなり現地の人間に襲われたり、出会った転移者が盗賊に誘拐されるのはまだ生温いです。


 殺人への加担かr討伐に出かけた味方も容赦なく皆殺しにされる。誘拐されたのが女性キャラであるため容赦なく、ね。盗賊の奴隷になったりもう三日間だけで目を覆いたくなるほどに波乱万丈の連続です。


 通常の精神を持ってすれば、1日でもう精神が崩壊してしまうほどに過酷です。


 今時流行っているチートスキルを駆使してバッタバッタと倒していくストーリーに対するアンチテーゼ的な部分がこれほどまでに押し出されていることは、とても独自性に富んでいると言えそうです。


 殺してしまったキャラクターの恋仲女性にボコられたり仲間を殺した敵に媚びなければいけなかったりと、ちょっとまともな精神性では書くことすらも躊躇うレベルです。


 おそらく、『これだけ危険な世界にいくんだったら、本来はこれくらいの出来事は起きるだろう』と考えられる展開が詰め込まれている様は、ある意味ではとてもリアルなんだと思います。


 虚構の中の、想像に足り得る中の、かつてないほどのリアリティーを感じます。














 もう、本当にこれだけは言わないと気が済みません。


 こんだけ長くして誰が読むねん!


 いや、力量を十分に感じれる内容であるので、これだけの長さでも読者の方はいらっしゃいます。


 けれど今これから誰がこの詳細に詳細を重ねた、それこそ世界を構成元素から説明するような物語に誰がついていけるねんと思ってしまいます。


 内容というよりは、この書き込みの量は娯楽としての範囲を超えています。気軽に楽しむことはできません。ストーリーの重さも、量も。


 これは流石に作者様のエゴとしか言いようがありません。もう何度か使用した表現ですが『ついてこれる奴だけついてこい』という言葉がぴったりです。


 死者から情報を得る描写だけでモブキャラから抜き出すだけでも万字超え。他キャラクターの掘り下げも万字超え。


 物語を進行するにあたっての、必要な情報であることはわかります。物語を盛り上げるためには開示した情報からその穴を突いたり、上手い具合に展開に織り込むことは技術の一つです。それはとてもよくわかります。


 ただ単に情報量が多すぎるのです。必要性があり必然性がったとしても、読む側としては疲労を感じます。


 そして『平常心スキル』があるからこその弊害として、物語のシーンにマッチしていると思えない思考や会話内容がしばしば見られます。


 思いっきり仲間が殺されて敵に使役されている状況でなんでギャグが言えるんでしょうか。殺伐とした雰囲気を和ませる必要性を感じません。どうしても違和感として印象が残ります。


 バトルシーンでガンダムネタとかプロレスで行われるマイクパフォーマンス的な宣言がどうしても物語の雰囲気を壊していると感じてしまいます。そういったキャラクター設定であり、彼なりの考えがあるから、それはそれでいいのです。


 物語として別にいいにですが、読んでいる側の感情としてどうしても付いていけないという感情が湧いてきます。


 そう感じない方もいらっしゃるはずなので、そこは個人差であり好みの差であると思います。私が気になったというだけの話です。


 ただ概ねこういった理由があり、すんなりと胸の内に落ちてくるという感覚がなかったことは記しておきたいと感じました。







 細かく詳細に長く描けることって、かけがえのない才能であり、この部分が力量であることは疑う余地はありません。


 でもその力が効力を発揮しているかどうかは別問題です。


 まとめるべきところはスマートに纏める方が、より物語として受け入れることが出来るにではないかと感じました。


 でも紛れもなく才能ですよ。


 一体この壮大な物語がどれほどの展開を見せて収束していくのか、純粋に興味を持ちました。


 ありがとうございました。













 でも僕は、もう、ここまで、だ……ガクッ。





3618000(300万字超え⁉︎)








 次回予告












 それではいよいよ結果発表です。












 えっだめ?(勝手に終わった気になるな)。













 まだもうちっとだけ続くんじゃ(白目)

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