フォール・アシッド・オー⑭
小紋は待ってましたとばかりに、腰に
突進してきた男は大上段からレーザー槍を打ち下ろしてきたが、
「そんなもの!!」
小紋は軽々と相手の動きを見切り、右腕のトンファーでそれを受け流す。レーザー槍は先端からレーザーの刃先が出ている。触れれば大怪我では済まない武器である。しかし彼女は、そんな刃先への恐怖を微塵も感じさせぬ間合いで槍を根元からへし折ると、
「えいっ!!」
と、気合の入った声を上げ、もう片方の腕で男のどてっ腹に電磁式トンファーの先端をめり込ませた。
小紋に一切の隙は生まれなかった。男は身じろぎもせず、そのまま意識を喪失し膝頭からずしんと崩れ落ちた。
「お見事だわ、小紋さん!!」
その一部始終を目の当たりにしていたクリスティーナは感嘆の声を上げた。また腕前を上げた小紋に対し、更なる尊敬が彼女の腹の奥底に宿る。
「うん、ありがとう!! 僕はクリスさんの手は
小紋は自信に満ちた表情で言葉を返した。
この三年近くもの間、小紋はクリスティーナと共に武術の特訓に励んだ。それはただ自分の身を守るための目的ではない。互いが互いの身を守り合うという相互意識によって到達した境地である。三人は互いに、デュバラ、クリスティーナ、小紋という
彼らは少数精鋭で組織を作り上げようとしていた。それだけに、どの一人が欠けてもそれが成り立たぬことを心得ている。その為の支え合いなのだ。
「さあ、どんどん掛かって来い!! 俺たちは貴様らのような有象無象の輩にやられるほど
黒豹が
元々、この世界桃色マカロニ教は、自分の人生に迷いのある者や、何らかの理由で
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます