第25話
クリウスはコネクトを解除して、イシュタルを拘束しようとした時、
「捕まる訳には…いかないな!」
袖口から煙幕を投げ、姿を消した。
「……くそっ!」
クリウスは自分の過去を問い質そうとしたが、すぐに今の状況を考え直す。
「そんなことしてる場合じゃないな」
なんとか頭を振って思考を切り替える。すると
「あの、君は一体…?」
一人の青年が声をかけてきた。シンデレラと同じくらいの年で優しそうな顔立ちだが、何処か存在感のなさを感じさせる雰囲気だった。
「……えーと、俺はクリウス。魔法使いみたいなもんだ」
「ああ、不思議な力を使っていたからてっきりフェアリーゴッドマザーかと思ったよ」
「全部見ていたのか!?」
「……うん」
「……危ないな」
クリウスはさっきの事な忘れていた方がいいとだけ伝えた。どのみち想区を調律すれば皆「なかったこと」になるが。
「ところで、この辺りにシンデレラって名前の子が住んでいないか?」
「シンデレラ?なんで彼女の名前を知ってるんですか?」
「おっ!知ってるのか!というかきみは?」
「僕はこの辺りにかぼちゃ畑を親から貰って栽培をしているんだ。シンデレラもこの辺りに住んでて、良く彼女の話を聞いてあげるから」
青年は手に持った大きなかぼちゃを撫でながら言った。
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