第21話

「決闘……?!」

「下がって、シンデレラ。私のお姫様に手出しはさせない!」

王子と光とともに現れたフェアリー・ゴットマザーが、カオス・シンデレラの前に立ち塞がる。


「叶えましょう、叶えましょう」


「え?!」

「これは…私の!?」

次の瞬間王子の前に、下半身が不気味なかぼちゃの姿の恐ろしい妖精が現れ、王子をかぼちゃの中に閉じ込めた。

「「王子さま!!」」

フェアリー・ゴットマザーは目の前のもう一人の自分、カオス・ゴットマザーを睨んだ。

「あなた、何者?」

「ふふふ、私の可愛い妖精さんよ。私のところに来てくれないフェアリー・ゴットマザーの代わりに、ステキな魔法をかけてくれたのよ」

カオス・シンデレラはクスクスと楽しそうに言った。


「あなたは、何が目的なんですか。」

「私はただ、チャンスが欲しい」


「私でも、あんたのように幸せを掴み取ってやりたい。あなたに憧れる少女が、果たしてどれくらいいるのか、あなたにはわかる?」


「……。」

「決闘、受けるわよね?」


「わかりました。私が勝ったら、王子様を解放してあげてください。」

「シンデレラ!?」

「大丈夫ですフェアリー・ゴットマザー。私は、あの人の事が、少しわかるんです。変えたい運命があるって」

「……わかったわ、私は、私のお姫様の願いを叶えてあげるのが、私の運命よ。」

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