第六話
「「ええい!手こずらせおって!」」
ぐるぐると手錠で拘束されたベレッタの前にはメルと、重圧を感じさせる大砲を持った男だった。
ジュスタン・ガニマール
かの怪盗、アルセーヌ・ルパンのライバルにして執念の具現のような刑事だ。
ガニマールの体が光り、双剣の栞を持ったクリウスが真面目な顔で問う。
「いい加減、全部教えてくれないか。」
「……しつこいな。」
「俺もガニマールのおっさんも執念深い者でね」
メルがベレッタに近づく。その手には、ベレッタの使っていた拳銃があった。
「これ、どこで手に入れたの?」
「……俺がこの仕事を始めた時、助けてくれた人が設計図をくれた。」
「でもこれ、ヒーローが使う武器と同じ力を感じる。ただの銃じゃない。」
「悪魔さ。悪魔払いのあとに手に入れられる材料で作った。」
「……ヴィランの素材か」
クリウスが驚く。
「……本当に、悪魔、ヴィランと戦っていたなんてな。何故カオステラーがいないのにヴィランが現れる?」
ベレッタは誇らしげな表情で語った。
「悪魔付きは、罪を責め、運命をたてに逃げようとする。そして悪魔になったそれを倒したりしたんだ」
「本来なら裁かれない罪人を裁くことで運命を歪ませ、ヴィランが現れたのを倒していたのか!」
「信じられない!」
メルとクリウスは目を見開いて驚いた。
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