~伝説の謎~

 覚醒した人間の最期は、赤い涙を流した時。言い伝えではそう書かれている。その後どうなるかは分かっていない。留美の行方は分からなかった。だが10年経って、彼女と似た人物が発見された。彼女はまだ生きていた。心や体の傷はそのままで、虚ろな目をしていた。しかし、この少女が留美だという確信はない。実は彼女と似た人物はもう一人いた。場所は森。そこに一人の少女が倒れていたのだ。生きてはいるが、未だに意識不明だという。この少女と虚ろな目の少女の関係も明らかになっていない。だがどちらにせよ、彼女はもう人間じゃなかった。姿こそ人間だが、10年経っても見た目が変わっていなかった。そして未だに覚醒する人間がいる。その度、行方不明者も出る。一体何がこのようにさせているのか。言い伝えは誠であった。それにしても、この言い伝えを書いたのは誰なのか。そして、その人物はどうしてそのことが分かったのか。その謎が解けるのは、どうやらまだまだ遠い先の話のようだ。

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