第2話 現場
死後から数ヶ月後、急にあの事故現場が気になり自宅を飛び出した。
超最短ルートを使って現場に着いた。
「ここが現場か。避けようと思った黒い場所は畑だったのね。夜でこの道の外灯も薄暗かったから分からなかった。」
ふと、近くの歩道の所に花束が置かれていることに気づいた。
「先日発生した、事故の献花台です。お悔やみ申し上げます。」
と書かれ、複数の花束などが積まれていた。
中には直筆であろう手紙も花束の中に入っていた。
その後、あの事故直前にトイレで立ち寄ったコンビニの駐車場に行った。
それまでは、妻の理奈が車の運転をしていた。
運転交代と休憩が無く、そのまま妻・理奈が運転を続けていたらと思うとゾッとした。
自宅に戻り、家族の様子を見るとどうやらショックからは解放されたようで普段の明るい表情に戻っていた。
仏壇は相変わらず押し入れに入ったまま。
(もしかして、仏壇の存在忘れられてる?)
そして、子供達の担任教師が様子を見に、家にやってきた。
「片瀬くん、体調大丈夫?落ち着いたらまた、学校に戻ってきてね。クラスメートのみんなが待ってるよ!」
そう言い、妻にプリントを渡していた。
担任の家庭訪問の翌日、子供は学校へ無事登校。
ちゃっかり、後をつけ様子を見に行ってしまった。
いつも通り授業を受けていて、安心した。
「頑張れよ。オレは家に帰るからな!」と言い学校を去った。
今、思ったが話しかけても本人たちには聞こえていないことに気づいた。
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