バレンタイン後日譚「Like chocolate」

僕は君に恋をした


高く一本に結わえた髪

大きく真っすぐに見つめてくる瞳

少し小さめの手と

ちょっぴりおおきな右目の下のほくろ


ついつい目を向けてしまう

でも 目が合うと恥ずかしくてそらしてしまう

君と話している時 いつも笑顔でいてくれることが嬉しい

その笑顔は僕に向けられたものではなく

君が優しいだけだ

そうとわかっていてもついつい嬉しくなる


君がだれかと話しているのがとても気になって

好きなことが一緒なだけで嬉しくなる


ため息と一緒に好きって漏れてしまいそうだ


まるで君はチョコレート

君といるとき 甘く浸る時間に酔ってしまって

なくなるとまたすぐに欲しがってしまう

でも時々ものすごく苦い

いつも君の恋話には苦しくさせられる


それでも僕は君が恋しくて好きで好きでたまらない

代わりのガムでは耐えられず

やっぱりチョコが欲しくなる


でもいつかは

やっぱりやめないといけないのかなあ

一人の教室で今日も呟く

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