学校での1日、その後眠る前に「咲き舞え 恋花」

また君の夢を見ていた

君と結ばれていた未来を

その空想がどれほど切ないか

そしてそれが痛々しいことであるぐらいは 自分でもわかっていた


夢から覚めた後 いつも思うんだ

君といられたらどれだけ幸せなのだろう

毎日その顔を見るだけで

横を通り過ぎていくだけで

とても嬉しくなってしまう


でも ただそれだけなのだ

仲が良いと言っても

それは君が優しいだけだ

結局はそこまでの関係で

僕はただの夢見る幻想者


ただ君といること

それだけが僕の願いだ

どんなに苦しいことがあっても

必ず君のそばにいよう

何度だって誓うよ

君のためなら 僕は命をかけるって


まだ君の夢を見ている

君と結ばれた明日を

現実というのがどれほど普通で

それが当たり前であることはわかっていた


幻想から覚めた後 僕は気づくんだ

君は僕ではない誰かと結ばれていて

どんなに決意を伝えようと

君は優しく笑顔するだけで

僕はいつか朽ちていくのだと


でも ただそうだったのだ

初めから糸など無く

君の優しさが夢見させてくれただけだ

全て勝手な思い込みで

僕は哀れな笑われ者


ただ君がいたこと

ぼくはずっと忘れない

君はやがて結ばれる

それでも僕は君を思う

何度笑われても

僕のために君を思い続けよう


もう決まっていた

物語には変えることのできない結果もある

それでも僕の物語には君という存在があった

それだけでいいのかもしれない


だから願うよ

せめてーー

快く咲き 綺麗に舞え

僕の恋花

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