幕間「ジャンルとカテゴリー②」

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※ゲームルールを詳しく知りたい方向けのルールガイドです。

 本編だけでもなんとなくわかるようになってはいるので、ストーリーだけ読みたい方は、読み飛ばしてください。


※次の話!→ https://kakuyomu.jp/works/1177354054885180670/episodes/1177354054885824517

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 ご無沙汰ですね。

 貴方たちのご主人様である、カタリナ・リーディングが指導しにきてあげましたわよ。

 感謝してながらお鳴きなさい。





 ――いい、鳴き声ね。

 貴方にピッタリだわ。


 さて。今日は、ジャンルとカテゴリーの続きよ。

 特にカテゴリーの話をするわ。



●カテゴリーA(舞台カテゴリー)

↓異世界ファンタジー

↓現代ファンタジー

↓SF


●カテゴリーB(イベントカテゴリー)

↓恋愛

↓ドラマ

↓ラブコメ


●カテゴリーC(シチュエーションカテゴリー)

↓ホラー

↓ミステリー

↓ノンフィクション


●カテゴリーD(ギャグカテゴリー)

・ギャグ


●カテゴリーE(禁断カテゴリー)

・(???)



 おばかさんなブタでも、上記のカテゴリーは覚えているかしら?


 カテゴリーAは、Bに喰われやすいのです。

 それはAはただの舞台――場所であるのに対して、Bはイベントそのものだからよ。

 イベントは、テーマに関わるわ。だから、ストーリーの流れをつかみやすいのです。

 うちのバカ弟子である詠多朗も、自分の得意な「現代ファンタジー」の場を作りだしながら、落花の「恋愛」の場に食われてしまったわよね。

 おかげであの場は、「恋愛現代ファンタジー」の場となったわ。


 え? 具体的にどうなるか知りたい?

 ブタにしては、当然な質問ですね。

 少しは賢くなったのかしら?


 そうね……簡単に言えば、「物語の大事な展開やテーマを恋愛要素主体で進める必要がある」ということよ。

 たとえば、落花との戦いで「英雄が精霊の力で、いろはを惚れさせた」というような、ファンタジーの力を使った強引な展開はできないの。

 あくまで2人の心がつながって恋愛に結びつく物語にしないといけないわ。

 そうしないと、キャラクターたちも物語も動いてくれないの。


 でもね、例外はあるわ。


 それが主人公カードがもつ固有能力なのです。

 発動条件は守らなければならないけど、効果にはある程度の強制力があるのよ。

 たとえば、いろはの【香りの魔法:オレンジポマンダー】や【覚醒:淑女開花】は、ジャンルの場を無視して効果を発揮し、相手に好かれることができるわけ。

 ただし、発動条件をそろえるのは大変ですけどね。



 それから、BはCに食われやすいわ。


 たとえば、「ラブコメ」ってコメディ要素があるから、恋愛に関わることなら、けっこう無茶なこともできちゃうの。

 ギャグまではいかないけど、たとえば「嫉妬で恋人からハンマーで後頭部にツッコミをいれられても『痛い!』だけで済んでしまう」なんていうのもね。

 「笑って済ませる」ことができてしまう。

 でも、これがたとえば「ノンフィクション・ラブコメ」になると話が違うわ。

 コメディの部分があくまで現実にあったこと(物語士カタリストの物語りでは、ありそうなことでも可能)にならないといけないの。

 要するに、リアリティのある笑いではないとだめなのです。



 ところで、いくらブタでも特殊なカテゴリーが2つあることは気がついたわよね?

 気がついていないなら、貴方はもうブタさえやめるべきだわ。

 そんなダメな子は、カテゴリーGね。黒くてカサカサ動き回るGよ。

 ああ、汚らわしい!

 わたし、だいっきらいなのよ。

 あれを見たら、家ごと焼き払うわ……。

 ちなみに詠多朗の家には、出ないように全力で大規模な結界を張ったわ。


 いけない、話がそれたわね。

 といわうけで、お利口なブタだけに特殊なカテゴリーを説明するわ。


 まず、カテゴリーD。

 これはギャグ。

 ある意味で最強のジャンルよ。

 すべての設定をギャグでぶち壊せるし、いろいろな無茶も通せるわ。

 でも、これはある意味で難しいのよ。

 だって、2つ条件があるから。


 1つは、「笑えること」。

 物語士カタリストでも観客でも主人公キャラクターでもいいわ。

 誰かしら、心から笑えないといけない。

 笑えないギャグはギャグではないの。


 それからもう1つは、エンディングが「ハッピーエンド」か「笑えるエンディング」ではないといけないの。

 たとえば「恋人は殺されてしまい、彼は泣き暮らしました」なんてエンディングはギャグに似合わないでしょう?

 つまりエンディングカードによっては、まったく使えないジャンルというわけです。



 それから、最後にカテゴリーE。

 実はこれ、基本的に使用は禁じられているけど、つかえばギャグよりも強いカードよ。

 すべてのジャンルに勝り、ギャグにも勝てるわ。

 でもね、使っちゃだめなの。

 いいえ。使ってもいいけど、それで場を固めたらダメなレアカテゴリー。

 なぜなら、だいたい空気が変わってしまうから。

 物語がEに食われてしまう。


 え? どう変わるかって?


 そうね……子ブタちゃんには、まだ早いわ。

 下手に使ってしまうと、運営GODがインターセプトしてくるわよ。

 ヒントは「カテゴリーE○○」……もうわかるわよね?


 フフフ。

 わかったの?

 いやらしいわね。


 いやらしい子ブタちゃんは、愛らしく鳴いてわびなさい?

 わかったわね?

 ほら、お鳴き?

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