幕間「レアレベルとレアランク」

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※ゲームルールを詳しく知りたい方向けのルールガイドです。

 本編だけでもなんとなくわかるようになってはいるので、ストーリーだけ読みたい方は、読み飛ばしてください。


※次の話!→

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885180670/episodes/1177354054885427859

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 ごきげんよう。

 かわいいかわいい、わたしの子ブタちゃんたち。

 わたしはカタリナ・リーディング。そう、あなたたちのご主人様です。

 ほら、あなたたちも挨拶しなさい?





 ――はい、いい鳴き声ね。



 ところで、第1話が終わりましたね。

 まったく、あのバカ弟子ときたら、また相手に気をつかって。


 まあ、ああ見えても詠多朗は、気に入らない相手には冷たいのですけどね。その冷酷さも中々の美味なのですよ。

 そのあたりは、きっとまた別の話で見られるでしょう。

 子ブタちゃんたちは、それを楽しみにしながらフォローと★評価を入れておきなさい。



 ……え? これを読んでいるというのに、まだ★評価をいれていなのですって?

 はぁ~……まったくグズな子ブタですわね。

 ここまで読んだのだから、もう★を入れるレベルでしょう?



 ……ん? 1話だけでは判断できない?

 まあよいでしょう。その慎重さ、嫌いではないです。

 判断するのは、あなた自身。

 心のままに★を入れなさい。



 ちなみに、★は物語士カタリストにとって重要な意味がある要素です。


 ……そうですわね。

 今日は、この★の話をしましょう。



 ……え? ジャンルとカテゴリーの続き?

 わたしは語りたいことを語りたいときに語るだけよ。

 わかったかしら、子豚ちゃん?

 もちろん、返事は「ブヒー」よ?





 ――はい、結構。



 さて、本題です。


 ★の数は本来、物語自体の評価ですけど、物語士カタリストではその作品に出てくる主人公の【レアレベル】と呼んでいます。これは、そのキャラクターの主人公性を示しています。喩えるなら、カリスマですわね。


 その物語の主人公ならば、★の数がそのままレアレベルですけど、ヒロインやサブキャラになると10%落ちになります。

 それから、1人の主人公にカードが複数ある場合がありますよ。



 ★はカードが生まれた時点の評価数が基準となり、評価が上がれば新しいカードが生まれる可能性もあるわけです。



 つまり、基本的には後から出てきたカードのがレベルが高くなります。

 ちなみにレベルが高いほど、物語士カタリストが語る物語の主人公ポジションになりやすいのだけど、具体的には以下の要素があるわ。



・語られていない設定が、レアレベルの高いキャラクター設定に有利になる。

・キャラクター同士の会話の流れが有利になる。



 もちろん、場の有利さというのもあります。たとえば、現代ドラマの場であれば、いくらレアレベルの高い現代ファンタジー主人公でも、いきなり超能力を使ったりはできないわけです。

 わかるかしら?



 レアレベルは必ずしもキャラクターの強さではないということよ。



 物語の中でどれだけ代替えの効かない貴重な存在になれるか。

 貴重な存在になるほど、物語の流れはそちらに傾く。

 流れというのは、そういうのものよ。



 それから、レアレベルと似た言葉で【レアランク】というのがあるわ。

 これは簡単に言うと★の数の桁数ね。2桁ならランク2、3桁ならランク3というわけ。

 ランクの違いは以下の通りよ。



・ランク1:(存在しない)

・ランク2:簡単な台詞しか言わない。自主的に会話しない。

・ランク3:促すことで自主的な会話を始める。人格同期できる。

・ランク4:ある程度、自主的に会話を始める。能力を自主的に使うこともある。

・ランク5:完全に自主的に行動する。元のキャラクター性と違うことは絶対にしない。キャラクターによっては稀にメタ現象を起こし、物語士カタリストと会話する者もいる。


※ランクの数字の分だけ【能力】が付加。

※ランク4までのドロップ率(%)=5-ランク数 ※ランク5以上は不明



 ランクが上がれば能力も増えるので、それだけ有利になるというわけです。

 ただ、ランク5になるともう扱い自体が難しすぎて両刃の剣となります。

 それに前回の【佐倉 英雄】のような微妙な能力もあるので、必ずしも有利とは限らないでしょう。最後はやはり、物語士カタリストの物語りの手腕にかかっていると言えるわね。


 そうそう。あと1つ、大事なことがありました。



 ★50未満の主人公カードは存在しません。



 ですから、召喚されたい主人公の物語は、がんばって★を増やしてくださいな。



 ……え? ★の増やし方?

 そんなの副アカ増産でもすればいいのでは?



 ――え? 違反?

 なら、アカウントを持っている人の家族を誘拐でもして脅迫して★を入れさせなさいな。



 ――え? 犯罪?

 まあ、そんなことして入れた★に価値などありませんから、主人公性など上がらないと思いますけどね。



 ……ちゃんと教えろですって?

 あのね、子ブタちゃん?

 そんなのは自分で考えることよ。


 それでもあえて言うなら、まずは言語の基礎を身につけなさい。

 子ブタちゃんたちなら、日本語ね。ただ、まずは基本でいいのよ。主語と述語と助詞の使い方。あと簡単な修飾語が扱えればいいのです。



 ……かっこいい描写? ええ、使えたら素敵ね。でも、それは必須ではないわ。

 いくら着飾っても、中身が空っぽでは仕方ないでしょう?


 大事なのは中身――物語よ。



 ……え? 魅力的な物語の書き方?

 知らないわよ、そんなの。

 どうしてわたしが、そんなことまで子ブタちゃんに教えないといけないのかしら?


 でもまあ、とりあえずテーマでも立てなさい。

 小説は、個人的なテーマを語る物語ですから。

 もし、テーマがわからないなら、自分の「好き」をたっぷりつめこみなさいな。



 ……え? 自分の「好き」をつめこんだけどニッチすぎて人気が出ない?

 うるさい子ブタね。

 なら、別の「好き」をつめこんでみたら?

 いろいろな「好き」を見せることで、そのつながりからニッチだった「好き」を好きだと言ってくれる人も増えるかもしれないでしょう。



 ……ない? ほかにない?

 あのねぇ、ないなら創りなさいな。


 いいこと?

 たくさんの「好き」を作りなさい。

 「好き」はね、貴方の力になるのよ。

 なんでも毛嫌いをせず、触れていきなさい。

 意外と「好き」は周りにあふれているのよ。


 それができないなら、貴方は物語るのに向いていないわ。

 ただの読者になることね。



 ……創作者がいい?

 でも、読者もきっと創作者の一部なのよ。

 だって、読まれることは、創作者の力になるのですから。

 読者がいなければ、創作者もいないのだから。

 読者にも読者の物語があるのだから。


 いいこと?

 どんな物語でも、貴方の物語を愛しなさい。

 わかったかしら、子ブタちゃん?


 わかったら返事は?


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