第23話 挑戦状

「僕のターンドロー!」


セータの切り札、海の神ポセイドンが召喚される。


「モンスター効果発動!墓地のカードを全てエネルギーゾーンにおく」


セータの墓地のカードは18枚よって18枚エネルギーゾーンに送られる。合計30エネルギーだ。そして次のキーカードが地獄の錬金釜だ。このカードは自分のエネルギーカードを任意の枚数デッキに戻し、戻した枚数分ドローできるというカードだ。海の神ポセイドンで使った12エネルギーを全てデッキに戻し、戻した枚数分12枚をドローできるという鬼畜性能だ。しかもポセイドンの効果でエネルギーゾーンに18枚あるので、ここからは召喚し放題というわけだ。


「シーブレードを召喚、ブレイブバード、デビルウィッチ、そしてクラーケン召喚だ」


一気に4枚が並べられる。


「いけ!一斉攻撃だ!」


「スペシャルマジック攻撃の無力化!相手のバトルフェイズをスキップするぜ」


「そうはいかない、デビルウィッチは1度だけスペシャルマジックカードの発動を無効にする!これで僕の勝ちだ」


「スペシャルマジック天罰発動!相手のモンスター効果発動を無効にする。よってデビルウィッチの効果を無効だ」


「俺は頂点をとる。俺のターンドロー!・・・神獣マザーレインを召喚だ。モンスター効果は墓地の神獣と名のついたカードの効果をSP無しで発動できる!これで終わりだ!エンドオブザワールド!」


レーティングが1550を超えた。これでランキングは5位だ。


「強いじゃねえか、全国大会2位だな」


「まあ、そういうことさ」


ユータはログアウトし、激しい緊張感の中で戦ったせいか、身体に流れる汗を拭く。

ランキング4位以上の相手と戦えばランキング1位のなり、裕太は世界一強いデュエリストとなる。


裕太はパソコンを起動すると、メール着信があるのを確認する。差出人は赤宮鈴だ。

赤宮鈴…。魔王デッキの使い手。


~明日あなたにデュエルを申し込むわ。ランキング1位の私がね。


相手の方から挑戦状を叩きつけてくるとは大したもんだ。鈴を倒して世界一の座をとってみせる!


次の日大学から帰宅した裕太は部屋に戻り約束の3時にゲームにオンラインする。

アフレニアに着くとそこは大勢の観衆でいっぱいで、目の前には鈴が立っていた。


「驚いた?ここで今あなたと私で世界一の座をかけたデュエルをするのよ」


「ビビってちびりそうになったぜ。だが悪くない。俺はここで天才の証明をするんだ」


「あなたはどうして天才にこだわるの?全国大会2位の時点であなたも天才じゃないかしら」


「生まれつき能力があるから天才ではない。天才と呼ばれるほど努力したことを証明するからこそ天才なのさ!」


鈴とユータはディスクを構える。


「デュエル!」


「コイントスだ。裏か表どちらにする?」


「じゃあ、表ね」


コインが宙を舞いユータの手の甲で抑える。


「表だ。お前の先攻だな」


「私のターンドロー!チャージターンエンド」


鈴がチャージしたカード。りゅうおうのカードだ。鈴のデッキは魔王デッキではなくおそらく新生ドラゴンデッキだ。新生ドラゴンデッキは強力なエネルギー破壊の効果とパワーで相手を制圧するデッキだ。


「俺のターンドロー!チャージターンエンド」


1ターン目が終わった。そして始まる。世界一をかけた熱い戦いが!











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