幼馴染という関係。

「愛しています。」


その言葉を口に出せたらどれほど良かったのだろうか。


彼は幼馴染のバスケットボール部員。

皆から大人気で色んな人に告白をされている。


私は地味な美術部員。

誰にも相手されないただのブス。


そんな地味でブスな私なのに彼は仲良くしてくれる。

昔からの馴染みでそうしてくれているのは分かりきっていた。


それでも、だとしても。私は彼のことが小さい頃から大好きだ。

彼が振り向いてくれなくても、私はその想いを秘め続ける。


ずっと、ずっと。



「大好きです。」


その言葉を口に出すことが出来たらどれほど良いだろうか。


彼女は俺のことをただの幼馴染だと思っているだろう。


昔から地味めな格好を好んでいることは知っている。

長い髪を三つ編みにして、ロングスカートで足を隠して。眼鏡で顔を隠して。


そんな地味な格好をしている彼女がクラスで一人浮いていることも知っている。

毎日一人で昼飯を食べて。休み時間も毎日一人で。


そして、彼女がとても美人なことも知っている。

きれいな黒髪。小さな顔。少しつり上がった目。


俺だけが知っていることはたくさんある。


俺以外に知ってほしくないこともたくさんある。


告白をしてもいい返事はもらえないだろう。


俺は彼女を愛している。


だからこそ彼女は一人であり続けてほしい。


ずっと、ずっと。

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歪んだ恋愛関係 @Humpty666

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