第6話魔の城
宝石が、少女たちを、導く。
城があらわれる。天使たちが、上空で、輝く。旋回している。
悪魔が、魚や、虫や、そんなのを、まぜっかえしたような、悪魔たちが、宴会をしている。聖アントニウスが、そばで、泣いている。
天使の大群がおしよせるが、悪魔たちに、むさぼり喰われる。
アントニウスは、めったうちにされる。
炎があらわれて、そんな幻影を、焼き尽くす。この城は、よくない場所。
城の階段をのぼる。猫は、また、いなくなる。小人が、宝石を、どこかにしまう。少女は、小箱をとりだす。白い繭が、入っている。
いわくつきなんだ、これが、なんたって、この物語のタイトルは、繭物語。
だんだん登場する。
城のなかは、どこからか、光が、さしていて、明るい。きれいで、やさしい、雰囲気。血の匂いがする。
腐敗。そばにあった、ニンフの像が、つぶやく。よくみれば、ニンフは、乳房をけずられ、股間を、血で、けがされている。
少女は、眩暈を、おぼえる。
キャンディーをとりだす。魔法のこめられたキャンディーは、不思議にひかる。口にいれると、魔法のハーブの香り。
少女は、意識を回復する。
血の香りが、強くなっていく。肉屋のにおい。
人肉を食う、悪魔たちの巣窟。人を食う、人間の巣窟。
牢獄。宝石は、なぜみちびいたのか。天使は、つぶやく。
牢獄があった。描写はよそう。むなくそわるい。
少女は吐いた。小人は、こころに、傷をおった。宝石は、みちびくが、たすけない、と、天使がつぶやく。
試練をこえることに意味があるのだ。目的のための手段。
城のなかは、しずまりかえっていた。巨人の王があらわれる。悪い人じゃない。
ガルガンチュアは、鎖につながれていた。笑いながら、王は言う。
人生とは、こういうことじゃないか
人食い悪魔の城に、幽閉される。まいにちまいにち、壁をみてすごす。
生まれてから、死ぬまで、血の匂いをかいでくらす
大笑いした、王
少女は、階段をのぼる。螺旋階段だ。最悪。なにかでてくるにきまっている。小人は、梟の頭をめぐらす。猫が、帰ってきた。
扉が、あらわれた。
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